人道的交渉の現場から - 国境なき医師団の葛藤と選択

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  • サイズ B6判/ページ数 419p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784797987393
  • NDC分類 369.9
  • Cコード C0030

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スー

10
国境なき医師団(MSF)の活動した地域ごとに活動に伴う問題点をまとめた報告書です。医療活動と言えばどの国でも喜んで受け入れ治療出来ると思っていましたが現実はそう単純ではないようです。医療活動を安全に行う為に双方に交渉するとスパイと言われたり、政治目的や正統な統治者としての宣伝に利用されたり、目の前の人の治療に専念し犯罪行為を黙殺し、その地域での活動を維持すべきか?その地域から追い出されるとしても犯罪行為を世界に訴えるべきか?と色々な困難や葛藤があったようです。勉強になりましたが読みづらく苦戦しました。2017/08/30

Ishida Satoshi

0
読了。ノーベル平和賞を受賞した国境なき医師団(MSF)の40年間にわたる医療支援活動と各国で直面した困難を記した活動報告。MSFの基本は政治には関与せず、紛争による情勢不安定で医療支援に困窮するところあれば、中立性と独立性を貫き支援活動を行うというのがポリシー。例えば、医療アクセス改善のために、タリバン関係者と交渉することもあるそうです。ただ判断を誤ると、援助者が気づかないうちに加害者支援や対象国政府に都合良く利用されることも。MSFで活動する私の恩師が語っていとおり、本書は医師患者関係のみならず、医師同

黒豆

0
紛争当事者の狭間での医療は実情を伝えると弾圧される難しい状況がよくわかった、やはり異なる民族、宗教、習慣の人々が混ざった状況の難しさをあらためて実感した。日本の平和の理由も。 紛争の片方に方いれする国際組織が多い中、中立を貫き状況を積極的に広報できない活動の難しさ伝わってくる。 ただし、訳が直訳的でわかりにくいのは残念。 沈黙が要求される中で人権侵害などに対する公表との板ばさみ MSFが虐殺のための難民おびき寄せにつかわれるとは!2013/01/30

かにーじゃ

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国境なき医師団が「医師団として活動するための」交渉の難しさを具体的な国の例を挙げて書かれている。 独立・中立・公平と伝えても、紛争地では理解されるのが難しいし、むしろ利用されうるリスクもある。 「税金を払え」とお金を要求された状況も想像できるし、戦っている敵同士を同一の病院で治療する事の難しさ。 また、現地の状況を公表することの政治的な難しさが良くわかった。2023/11/05

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