出版社内容情報
画家バルテュスと、『脳は美をいかに感じるか』で一躍有名になった気鋭の脳科学者ゼキとの3年にわたる対話。
内容説明
脳科学で美は解明できるのか、そして脳科学に芸術はどう応えるのか。20世紀最後の画家と世界的脳科学者による、もっとも重要な対話。
目次
第一の対話
第二の対話
第三の対話
第四の対話
第五の対話
第六の対話
著者等紹介
バルテュス[バルテュス][Balthus]
1908‐2001。画家。戸籍名はバルタザール・クロソフスキー・ド・ローラ。兄はピエール・クロソウスキー。ピカソが「今世紀で最も重要な画家」と評した。日本では1984年の個展以降広く知られるようになる
ゼキ,セミール[ゼキ,セミール][Zeki,Semir]
ロンドン大学神経生物学教授。視覚脳に関する研究の開拓者。英国王立協会のフェローで、米国哲学会会員
桑田光平[クワダコウヘイ]
1974年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科フランス語フランス文学専攻、博士課程。パリ第4大学留学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ryan Mihawk
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大変興味深い内容で自分の無知さが身に染みて分かったただ訳間違ってんじゃないのこれ??みたいなところが多々あるし会話が食い違うし飛躍するしで破綻を感じるのは和訳が悪いの?私の日本語力が甘いの?それともあとがきにあるように齟齬が生じるものなの?2014/06/28
galoisbaobab
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噛み合ない対談が回数を重ねるごとにある種の合意に到達していくもどかしさ。バルテュスの考える芸術、「見る」こと、「描く」こと、現代への諦観。本質を「見る」ことと本質「描く」ことと無口になり脳が経験する知覚に任せること。訳がちょいと難。2014/05/31
naoya_fujita
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まったく噛み合っていない2014/03/06
dilettante_k
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画家バルテュスと神経生物学者セミール・ゼキとの脳と芸術をめぐる対話集。極端な韜晦趣味のバルテュスを相手に「芸術の本質は何か?」などと矢継ぎ早に質問を投げかけるゼキに対して、画家の答えははぐらかしや齟齬、矛盾だらけだ。しかし繰り返される応酬のなかで、芸術がその機能ー本質的なものの探究ーにおいて脳の機能の延長にあることが最低限合意され、両者はようやくスタートラインに立つ。挑まれたことのない協働の過程は、常に決裂の危険をはらんで緊張感に満ちている。伝統主義者バルテュスがモダニストの表情を見せる瞬間も驚きの一冊。2013/09/19
tatsuw0
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なかなか面白かった。2010/12/24