内容説明
グローバル化の渦中でアフリカ牧畜民が織り成してきた創意の数々。生業経済と市場経済の接合として二重経済を再定義し、東アフリカ牧畜社会に即して解明、地域通貨の復権を開発政策として提言する。
目次
第1章 二重経済の理論的枠組み
第2章 研究対象地域の概観
第3章 牧畜民による家畜市の利用方法
第4章 サンブル人家畜商による商業活動
第5章 サンブルの世帯と家計
第6章 総括と考察
著者等紹介
湖中真哉[コナカシンヤ]
1965年大阪府生まれ。1994年筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学。静岡県立大学国際関係学部助手。京都大学博士(地域研究)。専攻は生態人類学、経済人類学、文化人類学、アフリカ地域研究。現在、東アフリカ・マー語系社会におけるグローバル化現象を、生業経済と市場経済、物質文化と商品経済の複合化の観点から調査研究中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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中本 雄大
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著者によると「本書は、ケニア中北部に住む牧畜民を対象として、周として生体・経済人類学的なフィールドワークによる調査研究の手法を用いて、彼らの地域の社会・経済的変動過程において特徴と考えられる二重経済の現象に関する記述と分析を行うことを目的とする。」だそうだ。 牧畜民の二重経済(生業経済と市場経済)を理解する一例として面白かった。 しかし、三章から五章にかけて割愛してもいい箇所がいくつもあった。確かに、六章での大胆に家畜を「地域通貨」とするためには必要だったのかもしれない。それにしては、いささ2009/02/24