内容説明
日本は官民一体となってコンテンツ産業政策を推し進めているが、東アジアの各地域で映画やアニメなどはどう受容されているのか―。芸術と見なされると同時に興行ビジネスのなかで商品として消費される作品をコンテンツとして位置づけて、「内容」「産業政策」「人々の受容」などの多層的な視点から、各地域のナショナリティーとコンテンツとの結び付きを立体的に明らかにする。
目次
日本の映像メディア研究と映像コンテンツ産業研究の動向
第1部 テレビ&フィルム・スタディーズの可能性(韓国歴史ドラマの特徴;「文化政策」としての自衛隊協力映画―一九九〇年代以降の作品群にみる現代ナショナリズム;吹き替えの文化/文化の吹き替え―言語のローカル化による文化的アイデンティティー創出の可能性;ポピュラーカルチャーを通じて出現した「香港人アイデンティティー」;異文化に対する抵抗と吸収のジレンマ―中国アニメ業界への日本アニメの影響に関する一考察)
第2部 マンガ&アニメ・スタディーズの可能性(初期テレビ史における日本のアニメーション再考;『AKIRA』にみる音楽と映像の相互作用;日本アニメにおける音声についての考察―押井守の作品を中心に;悪魔の遊び―台湾のコスプレ;メキシコの日本アニメファンダム―神話と儀礼によるファンコミュニティーの形成)
著者等紹介
谷川建司[タニカワタケシ]
早稲田大学政治経済学術院客員教授。専攻は映画史、大衆文化研究
王向華[オウコウカ]
香港大学現代語・現代文化学部准教授。専攻は日本企業と日本流行文化のグローバリゼーション
須藤遥子[スドウノリコ]
愛知県立芸術大学非常勤講師。専攻はメディア論、文化政治学
秋菊姫[シュウキクキ]
チューレン大学助教。専攻は大衆文化論、メディア論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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東隆斎洒落