内容説明
温泉旅館やホテルが建ち並ぶ温泉地は誰がどのように作り上げてきたのだろうか。また、温泉リゾートで働く人々、とくに女性たちは、「もてなし」と「癒し」を演出するためにどのようなサービスワークをおこなっているのか。箱根と熱海の歴史をたどり、フィールドワークをとおしていま働く人々の現実を明らかにして、現代社会の縮図として温泉リゾートの「オモテ」と「ウラ」とを学び尽くす。
目次
湯けむりのむこう―温泉リゾート地域の“オモテ”と“ウラ”
第1部 温泉リゾート地域の形成と近現代社会(箱根の近代化と温泉地形成―多様なミクロ・コスモス;熱海の近現代とリゾートの演出者―多士済々の旅館経営者;サービスワークの革新―旅館経営者たちのアイデア;“舞台裏”の流入者―北の国から来た人々)
第2部 サービスワークと温泉リゾート地域(女性労働者と温泉リゾート;癒しのプロフェッショナルの“舞台裏”―仲居のライフストーリー;エンターテイナーの演出―芸妓さんと見番;派遣労働の現代―非安定雇用とサービスワーク)
温泉リゾート地域の社会構造と労働市場
著者等紹介
武田尚子[タケダナオコ]
お茶の水女子大学文教育学部卒業、東京都立大学大学院社会科学研究科(博士課程)修了、博士(社会学)。武蔵大学社会学部教授。専攻は都市社会学、地域社会学。著書に『マニラへ渡った瀬戸内漁民』(御茶の水書房、第2回日本社会学会奨励賞受賞)など
文貞實[ムンジョンシル]
明治学院大学社会学研究科社会学・社会福祉学専攻(博士後期課程)修了。中部学院大学人間福祉学部准教授。専攻は都市社会学、マイノリティ・スタディーズ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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