出版社内容情報
貴戸理恵[キドリエ]
著・文・その他
内容説明
就職しなくても、パートナーや子どもを持たなくても、安心して暮らせる。そして、とりあえず食べていけて、耐えられないほど孤独にもならない…コドモのままで自活するための、豊かかつ、爽快な研究。
目次
序章 おとなになる必要、本当にアリ?
第1章 「夢」と「進路」、なぜ違う?
第2章 「勝ち負け」ゲーム、スタートラインに秘密あり!
第3章 「おとな」の女、なんかイタそう…
第4章 「正しさ」の扱いかた―コドモどうしがつながるために
著者等紹介
貴戸理恵[キドリエ]
1978年、福岡県生まれ。社会学者。大学時代に出会った研究者、小熊英二と上野千鶴子の影響で社会学に興味をもち、東京大学大学院総合文化研究科を経て、現在、関西学院大学社会学部助教をつとめている(専門は教育社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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angelooo7
4
著者みたいな人、嫌いじゃない。2015/03/20
なつき
3
【はしプロ思想ヤングコーナー29】『コドモであり続けるためのスキル』読了。これも「よりみちパン!セ」。あー。優しい、本だなあ。いまでこそ。この世のなかに。必要な、そんな本なのかもしれない……。最後奥付見たらおやっとなった、『不登校、選んだわけじゃないんだぜ!』のかたかあ、納得。2018/08/04
pure honor
2
この本の内容はこの世界で自由に生きるための1歩を与えてくれると思う。これは正しい価値観が時と場合によって変わることから生まれる苦しさを受け止める力をくれる。現在与えられている価値観がどこから生まれたのかを資料や他の方の言葉を参考にしながらそれが当たり前ではなかったと教えてくれる。あとがきで著者は仕事のやりがいを感じ始めたらしい。仕事をしてなかったときもしているときも自分の立場からの気づきを得られるのは素晴らしいことだと思う。私は不登校ではないが生きづらさを言葉にできたこの本に出会えてよかった。2014/05/13
必殺!パート仕事人
2
義務教育は平等って・・・。ホントはスタートライン(家庭環境)からして不平等。すっきりまとめていただきました。P109~、ゆとり教育に変わった時、「それでも勉強するよ」という子と「やった~。遊べる」と思った子に分かれちゃった。そうなんだよね、ここは親の責任だった・・・。 著者は小学校丸々不登校から、今はパートナーも子供もできて大学で教える仕事も持てたそうだけど、いや、それは東大大学院を出れれば道も開けるでしょう、と思ってしまいます。結局、学歴がないと(それも有名校)厳しいんじゃないでしょうか。2013/09/11
ずー
1
「第4章『正しさ』の扱いかた」のところで、社会運動がときに新たな抑圧を生み出しかねないということについての指摘があるのが、最近の自分の問題意識と通じるところがあってよかった。あとがきの”「コドモであり続ける」ことは、「次の世代のことを考える」ことと、ぜんぜん矛盾しないんだね。それは、「だってコドモだもーん」と「義務」や「責任」を放棄するのではなくて、「おとな」とは違ったかたちで、「誰かのために何かをする」ということを、負っていくこと、でもあるんじゃないかな。”というのが刺さった2022/12/14