内容説明
人生の一大事、結婚。そこに垣間見えるユダヤ固有の風習・思想とは…。儀式、制度、夫婦観、エロティシズムなど多彩な切り口で、ユダヤ系作家による文学・映画に描かれた「結婚」とその変貌を読み解く。
目次
結婚における修復のテーマ―アイザック・バシェヴィス・シンガーの作品を中心に
シンガー文学の結婚・離婚観―愛に満ちた離婚・絶望からの結婚
異性装と結婚制度の撹乱―バーブラ・ストライサンドの『愛のイエントル』
結婚と喜劇―「私は妻の人生を愛している」 バーナード・マラマッド『ドゥービン氏の冬』
ハーツォグの離婚による悲しみ
失われた片割れを求めて―ソール・ベローの『ラヴェルスタイン』にみる結婚観
グラス割りの儀式から考える結婚生活の意義―アーサー・ミラーの『壊れたガラス』
「完璧な結婚」は可能か?―シンシア・オジックの中編小説『教育』における結婚
結婚による自己変革―フィリップ・ロスの「アメリカ三部作」と『カウンターライフ』
ユダヤ社会と結婚―エロティシズムの果てに ハワード・ジェイコブソン『愛の行為』と『動物園の時間』
解放という名の束縛―ネイサン・イングランダー作品に見られる結婚のかたち
ユダヤ人の結婚式と“破壊”―アメリカ映画に見る“グラス割り”
著者等紹介
広瀬佳司[ヒロセヨシジ]
ノートルダム清心女子大学教授
佐川和茂[サガワカズシゲ]
青山学院大学教授
伊達雅彦[ダテマサヒコ]
尚美学園大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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