感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワッキー提督
2
第三章の国境紛争の論文が特に興味深かった。国境問題の原因になった日本語訳文が、何を訳出した結果なのかについても記述があればかお良かった。また、そもそも満洲国の国境問題であるはずなのに、徹頭徹尾日本、それもほぼ軍がアクターとして書かれていることが、その実態を反映していて良いと感じた。2023/01/25
hurosinki
2
生の資料がふんだんに使用されているので、そこそこ消化力のある人向け。新資料に基づいて新たな主張を打ち出すとともに、既存の言説にどんな資料的裏付けがあり、また無いのかということを鮮明にしてくれる。第一章と第二章で規範やイデオロギーを軽視し、生存のため力を重視したリアリストとしてのスターリンと、その極東政策を描く。2020/07/05