内容説明
新しい言葉は人々の生活に何をもたらすか。元朝以前に遡るモンゴルのキリスト教史のなかで、シャマニズムや仏教の影響下で聖書はどのように翻訳され、改訂されてきたのか。現代の翻訳理論とともに、モンゴル語仏典、日本語訳聖書の翻訳者らの実践を交えて、多言語社会における聖書翻訳の営みを多角的に描き出す。
目次
第1部 世界のなかのモンゴルと聖書(モンゴルとキリスト教―近代以前;翻訳文化論とモンゴル語聖書 ほか)
第2部 モンゴル語聖書翻訳史(近代におけるモンゴル宣教と聖書翻訳;ロシア宣教とモンゴル語聖書翻訳 ほか)
第3部 聖書の比較翻訳実践論(現代モンゴル語聖書翻訳における諸問題;モンゴル語聖書の翻訳と改訳(一九九六‐二〇一三年) ほか)
第4部 モンゴル語聖書の翻訳文化論(モンゴル語聖書における「神」の翻訳とコンテクスチュアリゼーション;現代モンゴルカトリック教会における翻訳活動―要理書を手がかりとして ほか)
著者等紹介
芝山豊[シバヤマユタカ]
清泉女学院大学教授
滝澤克彦[タキザワカツヒコ]
長崎大学教授
都馬バイカル[トババイカル]
桜美林大学准教授
荒井幸康[アライユキヤス]
一橋大学言語社会研究科修了、博士(学術)。現在、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター共同研究員、公益社団法人日本モンゴル協会理事。亜細亜大学、芝浦工業大学、青山学院大学、東京女子大学、一橋大学、東京大学、国際基督教大学非常勤講師。専門はモンゴル学、社会言語学(言語の社会史、言語政策、ソヴィエト言語学論、リテラシー、翻訳論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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