内容説明
悪いやつほどおもしろい。名作短篇がぎっしりつまった一冊。
著者等紹介
松田哲夫[マツダテツオ]
1947年、東京生まれ。筑摩書房の書籍編集者として「ちくま文庫」「ちくま文学の森」「ちくま日本文学全集」「ちくまプリマー新書」を創刊する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
110
編纂されている方が筑摩書房の文学の森や日本文学にかかわった松田哲夫さんということでそこからのものが多いのですが楽しめます。他のところではあまり読まないような作品がかなり多く収められている気がします。宮沢賢治の「毒もみの好きな署長さん」などはブラックな感じです。森銑三、小泉八雲、柳田國男などが興味を惹きました。しかし本当に最近の中学生は読めるのか心配です。2020/01/28
涼
56
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/05/post-767db6.html お馴染みの作家でも知らない作品もあって、それぞれに面白かったです。2023/05/27
かおりんご
50
11人の作家さんの「悪人」に関する話をまとめたもの。大人でも十分楽しめます。いや、大人だから楽しめるのかもしれません。悪人にもいろいろあって、愛すべき悪人もいれば、極悪非道のものもいて・・・。このシリーズは読破したいと思いました。2014/10/05
こばまり
48
シビれるアンソロジー。中学生までに読んでおきたいシリーズの第一弾とのことだが、満喫できたとしたら大したおませさんだ。収められているのは大正から昭和にかけての作品だがいずれも見事に古びていない。エバーグリーン文学と申せましょう。2017/03/12
sawa
19
★★★★★ このシリーズは大好きだけれど、この巻は特によかった。お恥ずかしながら一つも読んだことがなかった。芥川龍之介に、宮澤賢治に、菊池寛にこんな話があるとは知らなかった。すかっとする泥棒話も、切ない元受刑者の話も、虚しくなる極悪人の話も、全部全部超好み。教科書には絶対載らないだろうけど、本当に中学生までに読んでおきたかった。こういう自分のツボど真ん中みたいな本を見つけると、とってもとっても幸せ。まだまだ読んだことのない物語に、こんなに面白いのがあるなんて、居ても立ってもいられない気持ち。(図)2012/05/18