内容説明
東アジアのなかでいち早く外国人介護労働者の受け入れに踏み切った台湾の事例研究。失踪者・失踪経験者14名を含む42名の外国人介護労働者、仲介業者、雇用主、その他の関係者への半構造化インタビューと参与観察を実施。これまで強調されてきた「強き雇用主・悪しき仲介業者・弱き労働者」という図式では説明しきれない、外国人労働者全般をとりまく課題を浮き彫りにする。
目次
序章 問題の所在
第1章 台湾における外国人介護労働者増加の背景―介護制度・資源との関係を軸にして
第2章 介護労働者となる外国人女性の選択―労働課題と女性たちの行動
第3章 外国人介護労働者の失踪と失踪後の非合法介護労働―労働者と雇用主の不安
第4章 失踪問題の社会的意味―制度的弱者のジレンマと「総弱者化」の進行
第5章 弱者を作らないために何が必要なのか?
著者等紹介
鄭安君[テイアンクン]
台湾出身。1993年初来日。宇都宮大学大学院国際学研究科博士後期課程修了。博士(国際学)。白鴎大学ビジネス開発研究所嘱託研究員、白鴎大学総合研究所任期付研究員、白鴎大学国際交流センター交換留学生向け開講授業担当講師を経て、現在、宇都宮大学国際学部附属多文化公共圏センターコーディネーター、相模女子大学・国際医療福祉大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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