出版社内容情報
1812年に『グリム童話集』の初版が刊行されて今日に至るまで、世界中でグリム童話の絵本が刊行されてきた。本書はそのうち19世紀初頭から1940年代にかけてドイツや日本で刊行された絵本を対象に、そこに掲載された多数の挿絵の分析を通じて、西洋の挿絵と日本の挿絵、グリム童話と森鴎外、「ヘンゼルとグレーテル」とアウシュビッツなどの意外な関係性を明らかにする。
美しく、資料的価値の高い挿絵をオールカラーでふんだんに紹介。グリム研究の第一人者による第一級のグリム論。
内容説明
美しい挿絵がつなぐグリム童話の世界。西欧の挿絵と日本の挿絵、グリム童話と森〓外、「ヘンゼルとグレーテル」とアウシュヴィッツ―。多数の絵の分析を通じて見えてきた、意外な関係。
目次
第1部 明治期の邦訳グリム童話から(『八ツ山羊』―初めての「狼と7匹の子やぎ」の絵本;上田萬年訳『おほかみ』;澁江保訳『西洋妖怪奇談』;和田垣謙三・星野久成訳『グリム原著 家庭お伽噺』;『教育雑誌』に連載されたグリム童話;森〓外・森於莵共訳『しあはせなハンス』)
第2部 岡本帰一のグリム童話の挿絵(岡本帰一のグリム童話の挿絵―『グリム御伽噺』;『グリム御伽噺』の影響)
第3部 グリム童話の挿絵(魔女をパン焼き窯に押し込むグレーテル―アウシュヴィッツとグリム童話「ヘンゼルとグレーテル」)
著者等紹介
西口拓子[ニシグチヒロコ]
現職:早稲田大学理工学術院教授。立教大学兼任講師(2021年9月~)。学歴:東京外国語大学大学院博士後期課程学位取得修了。博士(文学)。職歴:2007年4月~2019年3月専修大学(専任講師~教授)。2015年10月~2016年3月カッセル大学ドイツ語学文学科客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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