〈早稲田大学ブックレット「震災後」に考える〉シリーズ<br> 「日常」の回復―江戸儒学の「仁」の思想に学ぶ

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〈早稲田大学ブックレット「震災後」に考える〉シリーズ
「日常」の回復―江戸儒学の「仁」の思想に学ぶ

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  • サイズ A5判/ページ数 98p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784657123138
  • NDC分類 121.53
  • Cコード C1310

内容説明

壊滅した街の瓦礫の中で人びとは、前日までと同じように分けあい、助けあった。非常時にも日常の倫理を喪わない、日本人の心性の源泉を近世の儒学思想に求め、明日への生き方を確かめる。

目次

はじめに なぜ「日常」が問題なのか
第1章 日本集団主義論―「世間」「空気」「間人」「甘え」「恥の文化」
第2章 江戸時代の歴史意識―連続する現状と個人の生
第3章 江戸時代の社会意識―家職の世界と全体への献身
第4章 伊藤仁斎の達成―日本的日常の思想としての「仁」
第5章 仁斎思想の性格―戴震、荻生徂徠との比較から
おわりに 「ならぬもの」のありか―日常の中の不変なるもの

著者等紹介

土田健次郎[ツチダケンジロウ]
早稲田大学文学学術院教授。1953年東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科東洋哲学専攻単位取得退学。専攻は東洋哲学・儒教(中国宋代の思想、日本江戸期の思想)。博士(文学、早稲田大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆうきなかもと

2
かなり一般向けに書いた書籍なんだろうが、むしろ儒学研究者の、世の中への発言力を強化するための一つの参考書になるような一冊だと思った。2014/09/16

yo

1
東日本大震災に接して、「日常」を生きることの意味、日本人の心性を儒学の観点から問い直す。「より良く生きて聖人になる」ことを強制する朱子学は日常から乖離していると批判した伊藤仁斎の思想には、現代でも一考に値する素晴らしい考えだと思った。達すべき道とは何かを自己と他者との対話の中で模索し、自他共にそれを達成しようとする彼の思想は、ある意味で万人を包み込む力を持ち、そして万人を「良い日常を過ごそうとする」方向へ動員する力をも同時に持ちうるんじゃないか。久々にけっこう感じ入った。2016/01/24

じめる

1
伊藤仁斎の思想を中心に進む。仁斎は、非日常的であるして陽明学を批判した朱子学も、陽明学と同じ非日常的な思想へ陥る危険性があるとし、独自の思想を作っていった。日本人の集団主義論と「理一分殊」、世間の中で、関係の中で私たちは生きていく。2014/01/16

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