歴史文化ライブラリー<br> 平安京はいらなかった―古代の夢を喰らう中世

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歴史文化ライブラリー
平安京はいらなかった―古代の夢を喰らう中世

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642058384
  • NDC分類 210.36
  • Cコード C0320

出版社内容情報

平安京は必要だったのか―。理念優先で造られた都市が「使いにくさ」を克服していく姿を描き、新視点で “千年の都”の本質に迫る。平安京は本当に必要だったのか―。朝廷の壮大な理念が優先され、住む側にとっては不便きわまりなかった都市。儀礼を演じる劇場として巨大化した“理想の都”は、ついに天皇でさえも空間を持てあまし、やがて縮小をくり返しながら中世京都へと脱皮していく。「使いにくさ」に目を向け平安京を捉え直した、“千年の都”の本質に迫る刺激的な一冊。



中世からは見えない中世京都―プロローグ/平安京の規格と理念(古代のミヤコと中国の都城─律令国家が求めたもの/平安京の規格─座標系に投影された身分秩序の写像/日本の身分制度―ラベルとしての位階官職、原点としての天皇/平安京の構造と身分制度―観念的な秩序の実体化)/実用性なき平安京(平安京を守る朝廷、平安京を破壊する住人/平安京は日本の実情に合わせて造られたか/実用性なき主要街路・朱雀大路/外交の?舞台?としての朱雀大路/祭礼の?舞台?としての朱雀大路)/大きすぎた平安京―?平安京図?という妄想(未完成の平安京/衰退する右京/成長する左京/土地があり余る平安京/平安京を埋められない人口/縮小する政務、引きこもる天皇)/平安京の解体と?京都?への転生(摂関政治と平安京の再利用―平安京の終わりの始まり/持て余す大内裏、快適な里内裏─仮住まいに永住する天皇/院政が捨てた大内裏―中世京都への脱皮、抜け殻としての平安京/大内裏を諦めなかった男・信西―選択と淘汰の大内裏再建/信西の中世国家設計と正面観主義―?背景セット?としての平安京・大内裏)/内裏の適正サイズと大内裏の中世的?有効活用?―エピローグ

桃崎 有一郎[モモサキ ユウイチロウ]

内容説明

平安京は必要だったのか―。理念優先で造られ住むには不便だった都市が、その「使いにくさ」を克服し、中世京都へと脱皮していく姿を鮮やかに描く。新視点で平安京を捉え直し、“千年の都”の本質に迫る刺激的な書。

目次

中世からは見えない中世京都―プロローグ
平安京の規格と理念(古代のミヤコと中国の都城―律令国家が求めたもの;平安京の規格―座標系に投影された身分秩序の写像;日本の身分制度―ラベルとしての位階官職、原点としての天皇;平安京の構造と身分制度―観念的な秩序の実体化)
実用性なき平安京(平安京を守る朝廷、平安京を破壊する住人;平安京は日本の実情に合わせて造られたか;実用性なき主要街路・朱雀大路;外交の“舞台”としての朱雀大路;祭礼の“舞台”としての朱雀大路)
大きすぎた平安京―“平安京図”という妄想(未完成の平安京;衰退する右京;成長する左京;土地があり余る平安京;平安京を埋められない人口;縮小する政務、引きこもる天皇)
平安京の解体と“京都”への転生(摂関政治と平安京の再利用―平安京の終わりの始まり;持て余す大内裏、快適な里内裏―仮住まいに永住する天皇;院政が捨てた大内裏―中世京都への脱皮、抜け殻としての平安京;大内裏を諦めなかった男・信西―選択と淘汰の大内裏再建;信西の中世国家設計と正面観主義―“背景セット”としての平安京・大内裏)
内裏の適正サイズと大内裏の中世的“有効活用”―エピローグ

著者等紹介

桃崎有一郎[モモサキユウイチロウ]
1978年東京都に生まれる。2001年慶應義塾大学文学部卒業。2007年慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学、博士(史学)。現在、高千穂大学商学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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yukision

56
平安京が、まさか一度も図で見るような形で完成したことはなかったとは。大きすぎる大陸風の都は日本には合わず、結局実用性を追求し、自然に変容、縮小していった。確かに、朱雀大路は現代の都市部の幹線道路25車線分もいらない。必要以上に華美なもの、巨大なものより合理的なものを求める日本人の原点を見るようだった。天皇を「みかど」は「御門」、皇族は「宮」、大名は「殿」や「御屋形様」、僧侶は坊主(お坊様)という呼称は、畏れおおい貴人を直接呼ばず建物の名前で婉曲に呼ぶ風習による、など、トリビア的な内容も面白かった。2020/11/01

kokada_jnet

51
二冊目の単著で、初の一般向け書籍。桃崎有一郎による、刺激的な歴史書の連続刊行の快進撃は、この本から始まった。2021/04/28

だまし売りNo

42
平安京は実用性を無視した過大な都市計画であった。「平安京は、住人にとっての実用性を犠牲にせねば維持できない都市であった」(59頁)。為政者が頭の中で考えた都市計画が住民の生活には不便であることは、現代の再開発やマンション建設、外環道などに重なる。 2023/12/26

六点

29
教科書に出ている「平安京」は一度も完成したことが無く、工事中の段階からもう「破壊」が始まっていたという驚きから始まる。古代の夢から醒め、中世に上京と下京に再配置されて行く事により「京の都」になった。「千年の都・京都」という読者の「京都幻想」を見事に破壊してくれる。しかし「首都」というものは多かれ少なかれ「見せつける」機能を今だに持っているのではないかと思う。現在の東京もワシントンDCも、パリも北京もそうだろう。「幻想」の中で我等も当時の人のように呻吟し暮らしている。この本で描かれた如く。2018/09/23

月をみるもの

28
なぜか自らを中華帝国と同一視してしまった勘違い田舎国家が、身の丈に合わないスケールで作ってしまった都=平安京。結局一度も完成することなく、実際に使われたのは、新天皇の即位式や大嘗祭のためのハリボテ舞台としてのみ。やがて天皇は、左京の仮設内裏へと引きこもり、朱雀大路は庶民の畑や放牧地へ、大内裏は武士たちの練兵場へと変貌していく。唐や新羅と没交渉になり、渤海が滅びたあとは、外国とのつながりを完全に失ってしまう。白村江と元寇の間の、ある意味で平和なひととき。2019/09/10

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