出版社内容情報
武家優位の公武分立体制が確定した一画期である承久の乱。京方武士・鎌倉方武士の動向・特質や、彼らと後鳥羽院との関係、鎌倉幕府による賞罰を検討。重要史料を発掘し、歴史思想史上の意義や、後世における歴史像の変容をも論究する。政治史、思想史・史学史、史料論の視角から、史料が乏しく低調であった承久の乱研究に新知見を示した意欲作。
内容説明
武家優位の公武分立体制が確定した一画期である承久の乱。京方武士・鎌倉方武士の動向・特質や、彼らと後鳥羽院との関係、鎌倉幕府による賞罰を検討。重要史料を発掘し、歴史思想史上の意義や、後世における歴史像の変容をも論究する。政治史、思想史・史学史、史料論の視角から、史料が乏しく低調であった承久の乱研究に新知見を示した意欲作。
目次
序章 研究史と本書の課題
第1章 後鳥羽院政期の在京武士と院権力―西面再考
第2章 承久三年五月十五日付の院宣と官宣旨―後鳥羽院宣と伝奏葉室光親
第3章 “承久の乱”像の変容―『承久記』の変容と討幕像の展開
第4章 承久鎌倉方武士と『吾妻鏡』―『吾妻鏡』承久三年六月十八日条所引交名の研究
第5章 一族の分裂・同心と式目十七条
第6章 承久の乱にみる政治構造―戦況の経過と軍事動員を中心に
第7章 『六代勝事記』の歴史思想―承久の乱と帝徳批判
終章 成果と展望
著者等紹介
長村祥知[ナガムラヨシトモ]
1982年京都府に生まれる。2004年同志社大学文学部卒業。2010年京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程研究指導認定退学。2011年京都大学博士(人間・環境学)。現在、京都府京都文化博物館学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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