内容説明
日本国家の起源から十一世紀にいたるまで、古代王権は東アジア世界の影響をどのように受けながら発展していったのか、都市・都城・権力構造・思想・信仰などをテーマに論究する第一部と、百済や唐・渤海などとの交易や文化交流を扱った第二部からなる、第一線の研究者珠玉の論考十八編を収録。新しい知見を提示し、古代史研究の新地平を切り開く。
目次
第1部 日本古代の国家と王権(日本古代国家形成史についての諸問題;女帝・皇后・近親婚;日本古代における遷都と国家;大和国平城京南路西条里の諸問題;承和の変前夜の春宮坊―「藩邸の旧臣」をめぐって;九・十世紀における技能官人の門流形成とその特質―課賦関係史料の検討を通して;検非違使別当としての藤原実資;「記紀」の神代巻における「稲穂」説の成立過程)
第2部 東アジアと古代日本(古代王権の外交と使者―「在百済日本王人」・「在安羅諸倭臣」(「仁那日本府」)
古代の地方豪族と渡来人
倭国史と韓国木簡―六・七世紀の文字と物流・労働管理
羅州伏岩里百済木簡の基礎的研究
大祓栄の「渤海郡王」冊封をめぐって ほか)
著者等紹介
鈴木靖民[スズキヤスタミ]
1941年北海道に生まれる。1969年国学院大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、国学院大学文学部教授・横浜市歴史博物館館長、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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