内容説明
すぐ隣の巨大な成長市場・中国に、5000を超える現地法人を持つ日本企業。苦戦することが少なくないといわれる中、成功例も見られるようになってきた。中国市場でユニークな成功を遂げる日本企業は、自らのビジネスモデルを、いかに移転しているのか。10の事例から共通項を探り、その論理に迫る。
目次
第1部 総論篇(日本型ビジネスモデルの中国展開;中国における日本企業―一つの鳥瞰図)
第2部 事例分析篇(コマツ―GPSと現場の匠の育成;ダイキン工業―空調文化を伝え、人基軸を貫く;クボタ―顧客に張り付き、徹底サービス;日産自動車―過去を活かした迅速構築;京セラドキュメントソリューションズ―フィロソフィを中国へ)
第3部 論理構築篇(顧客インターフェイスの機能―情報と感情の流れを生み出す;補助的サービスの中核性―地味な差別化、豊かな成果;思考・感情ベースという意外なファクター―見えない下部構造を変える;モデルの背後に流れる原理―人の成長と深い蓄積を活かす;ビジネスモデルの再構成―環境を知り、環境を変えながらの翻訳)
著者等紹介
伊丹敬之[イタミヒロユキ]
東京理科大学大学院イノベーション研究科教授、一橋大学名誉教授。1967年、一橋大学商学部卒業。1972年、カーネギー・メロン大学大学院博士課程修了。Ph.D.(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Yukiko Yosuke
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題名が秀逸。中国展開において、得意なビジネスモデルをうまくカスタマイズした企業が生き残る。中国だからという思い苦手なやり方を採ってしまったり、日本で成功したから中国でも大丈夫と信じて同じやり方を採ってしまったりして、失敗する企業は多い。成功した企業が、どこまで日本のやり方(or 考え方)を重視し、どこから 現地に合わせているのかをよく考えるべき。ケース毎に考え方は変えなければならない。ケースはあくまで一つの例、一つの参考として見る。最終的に悩むのは自分自身。そういうことも、この本では訴えている気がする。2014/01/21