出版社内容情報
2014年に発見された未投函書簡から見えてきた初恋の真相。作家としての方向性を決定づけた女性として伊藤初代の存在を描く。
内容説明
川端康成初恋の相手伊藤初代。婚約するも一カ月で破綻。しかし川端の執着は長く尾をひいて多くの作品を生んだ。本書は、二〇一四年に発見された未投函書簡一通と初代書簡十通から、この初恋がなぜ終わったのか、その背後には何があったのかを解き明かす。さらに初代の遺族から入手した手記・日記類を紹介しつつ、その後の初代の生涯を浮かび上がらせる。作家としての方向性を決定づけた女性として伊藤初代の存在を描く。
目次
九十三年前の手紙
カフェ・エランと伊藤初代
大正十年秋 長良川のほとり
初代からの手紙
岩手県岩谷堂小学校
「非常」事件
初代の上京とカフェ
「非常」事件の真相
初代の結婚生活
十年ぶりの再会
岩谷堂・水沢の疎開生活と状況
『川端康成全集』刊行と初代の日々
伊藤初代の研究史
著者等紹介
森本穫[モリモトオサム]
1942年福井県生まれ。1966年早稲田大学第一法学部卒業。1968年早稲田大学第一文学部国文専修卒業。1976年安田女子大学専任講師、助教授。1986年賢明女子学院短期大学助教授、教授。2015年大阪大学にて、博士(文学)取得。現在、川端康成学会常任理事を経て、特任理事。阿部知二研究会事務局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。