内容説明
19世紀末から第一次世界大戦まで、ナショナリズム運動を主導してきた「初期会議派」の穏健派指導者たち。ラーナデーやゴーカレーをはじめとする彼らの自治構想を分析することで、植民地インドのイギリス帝国観を明らかにし、パクス・ブリタニカ期インドのナショナリズムの特質を解明する。ガーンディー登場以前の英印関係と秩序構想を、政治・経済・宗教などの諸側面から明らかにする一冊。
目次
序章 インド初期会議派研究の視座
第1章 イギリス帝国とインドの植民地化―ダハルウジとダリープ・シン
第2章 一九世紀のインド経済とパクス・ブリタニカ
第3章 ラーナデーの経済思想と国富流出論
第4章 ラーナデーの社会‐宗教改革思想と国家観
第5章 ラーナデーの政治思想と重層的な連邦制帝国秩序
第6章 パクス・ブリタニカの終焉と植民地インドの反英運動
第7章 ゴーカレーの地方自治制度構想と宗教対立
終章 インド政治における分散と統合
著者等紹介
上田知亮[ウエダトモアキ]
1999年京都大学法学部卒業。2005年京都大学大学院法学研究科博士後期課程中途退学。現在、龍谷大学現代インド研究センター客員研究員、人間文化研究機構地域研究推進センター研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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