出版社内容情報
同じ訓をもつ複数の漢字について、その字源から使い分けを解説。1996年刊行の漢和辞典『字通』の付録「同訓異字」の単行本化。
内容説明
白川静が660の言葉を取り上げ、漢字の使い分けを解いた『字通』の付録「同訓異字」を読みやすく。これを割愛した『字通・普及版』を補完するための一冊。
著者等紹介
白川静[シラカワシズカ]
1910年、福井県生まれ。小学校卒業後、大阪の法律事務所に住み込みで働きながら夜学へ通う。1943年立命館大学卒業、1954年同大学文学部教授、1981年同大学名誉教授。2004年には、中国古代文化ならびに東アジア文化研究の発展に対する顕著な貢献を認められ、文化勲章を受章。2005年、立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所の開設とともに、名誉研究所長に就任。2006年に九六歳で没する直前まで、東アジアのエスペラントともいうべき漢字の復権と東洋の回復を提唱し続けた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roughfractus02
4
本書は『字通』普及版で分離された元版の付録であり、表題も「同音異字」でなく「同訓異字」である。前者では、文字を受け入れる側が音を写すので、音と意味の対応は保たれる。が、後者では、受け入れる側の言葉に文字を充てる。「ときほぐしてよむ」という意の「訓」を表題とした本書には、古代政治の権力関係が決して単純ではなく、様々な葛藤と試行錯誤の痕跡が記されているという著者の考えが窺える。一方、漢字を画から音を捉えた本書を読了すると、漢字圏外の地域の言葉が音として漢字圏に混入する場合、「同音異字」への注目も必要に思える。2021/01/11
Lila Eule
1
字通の付録の単行本化。興味深いがよみきれず。「子」甲骨文、もと貴族の子弟。殷の王子は子集といい、のち男子の字・あざなにそのよびかたを用いた。「郎」良声。甲骨文、良は穀をよりわける風箱の形、よりわけられたものを良という。良士・良人のように用い、官にあるものを郎という。2014/09/18
渓流
1
説明が簡潔過ぎ、ある程度の素養がないと・・・。2014/09/03
allen xu
0
读这本书的目的是書き下す汉语古诗文时作参考,所以索引很好用。但是正文如果不是写字源而是写用例会不会更实用些呢。2018/12/17