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小説の読み方―感想が語れる着眼点

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  • サイズ B40判/ページ数 243p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569704340
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C0230

出版社内容情報

芥川賞作家が読書の醍醐味をわかりやすく解説。

純文学、ミステリーさらにはケータイ小説を題材に、芥川賞作家が読書の醍醐味をわかりやすく解説する。好評『本の読み方』の続編。

好評『本の読み方 スロー・リーディングの実践』の続編。本書では、現代の純文学、ミステリーさらにはケータイ小説も含めた計九作品を題材に、小説をより深く楽しく味わうコツをわかりやすく解説する。

▼ポール・オースター『幽霊たち』、綿矢りさ『蹴りたい背中』、ミルチャ・エリアーデ『若さなき若さ』、高橋源一郎『日本文学盛衰史――本当はもっと怖い「半日」』、古井由吉『辻――「半日の花」』、伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』、瀬戸内寂聴『髪――「幻」』、イアン・マキューアン『アムステルダム』、美嘉『恋空』――それぞれの読解で提示される作家ならではの着眼点は、読者がブログで感想を書いたり、意見を交換するうえで役に立つものばかり。作家をめざしてる人はもちろん、一般の読書ファンにとっても示唆に富んだ新しい読書論。

[第1部]小説を楽しむための準備 ――基礎編 
[第2部]どこを見て、何を語るか ――実践編 
●『幽霊たち』 ポール・オースター 
●『蹴りたい背中』 綿矢りさ 
●『若さなき若さ』 ミルチャ・エリアーデ 
●『日本文学盛衰史 ――本当はもっと怖い「半日」』 高橋源一郎 
●『辻 ――「半日の花」』 古井由吉 
●『ゴールデンスランバー』 伊坂幸太郎 
●『髪 ――「幻」』 瀬戸内寂聴 
●『アムステルダム』 イアン・マキューアン 
●『恋空』 美嘉

内容説明

好評『本の読み方スロー・リーディングの実践』の続編。P・オースター『幽霊たち』、綿矢りさ『蹴りたい背中』、伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』、美嘉『恋空』…本書では、現代の純文学、ミステリーさらにはケータイ小説も含めた計九作品を題材に、小説をより深く楽しく味わうコツをわかりやすく解説する。それぞれの読解で提示される着眼点は、読者がブログで感想を書いたり、意見を交換するうえで役に立つものばかり。作家をめざしてる人はもちろん、一般の読書ファンにとっても示唆に富んだ新しい読書論。

目次

第1部 小説を読むための準備―基礎編
第2部 どこを見て、何を語るか―実践編(『幽霊たち』ポール・オースター;『蹴りたい背中』綿矢りさ;『若さなき若さ』ミルチャ・エリアーデ;『日本文学盛衰史―本当はもっと怖い「半日」』高橋源一郎;『辻―「半日の花」』古井由吉;『ゴールデンスランバー』伊坂幸太郎;『髪―「幻」』瀬戸内寂聴;『アムステルダム』イアン・マキューアン;『恋空』美嘉)

著者等紹介

平野啓一郎[ヒラノケイイチロウ]
1975年愛知県生まれ。京都大学法学部卒業。98年大学在学中に雑誌『新潮』に投稿した作品『日蝕』(現在、新潮文庫)が「三島由紀夫の再来」として注目を集める。同作品で翌年芥川賞を受賞。以後、旺盛な創作活動を続け、その作品はフランス、韓国、台湾等、翻訳を通じて海外にも紹介されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

136
小説を読んでも読書メーターで感想を書くのに苦労している人は、本書で読み方のノウハウを学べる。いつの時代いかにして作家が小説を書いたのか意図を分析し、この描写により何を発信したいのかを受け止める。「この場面で書き手がこの言葉を選んだのはなぜか」と考えることで自分が感じたもの、得たものを表現する力を養っていくのだ。しかも小説発表の場が紙から電子へ移行して、従来は通用したやり方がネットにも適用できるとは限らなくなった今日、新しい表現方法をも模索する必要性にも目配りする。読者も小説の登場人物なのだとわかってくる。2021/12/09

mayu

64
「本の読み方」の方を読みたかったのだが間違ってこっちを借りてしまった。本を例題にして小説の読み方を楽しく読むコツを解説していく。紹介された「カラマーゾフの兄弟」を再読したらまた理解が違ってくるのかなぁと思った。知ることで今後の読書が充実することを期待したい…が、理解がまだ追いついてません💦2019/09/08

ヴェルナーの日記

36
本の読みには、小説の内に入っていく「内在的」アプローチと、外へ出て行く「外在的」アプローチがある。本書は、前者に当たり、テクストの構造を分析し、批評しているわけだが、専門的な言論を避けて初心者にも解りやすく、しかも具体例を挙げて解説しているところに好感を持った。本を読む行為、いわゆる文学批評の入口に位置する本である。2010/09/21

KAZOO

35
私にとってはほとんど読んだことのない分野ばかりの本でした。作品を9つばかり選んでの読書の仕方というか著者の考え方を例を持って示してくれるという感じで興味を持って読むことができました。このような読書の仕方を示してくれると助かります。2014/07/18

Lee Dragon

34
小説の読み方についてプロの作家が解説をしている。動物行動学のアプローチを小説に応用している出だしからして面白い。主語補充型述語、行動型述語は英語構文のSVC,SVOの関係に当たるかと思うが、その流れを共通して受けている日本語の助詞の美しさを再認識した。行動を受ける述語が主語補充型にもなるので、テンポの早い小説はこれを駆使して物語を前進させているのだろう。本書で紹介されている恋空の作者は対比構造なんて一切意識してなかっただろうが、分析してみると新たな一面が見えて深みが出る。面白かった。2018/11/18

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