グローバル化を超えて―脱成長期 日本の選択

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  • サイズ B6判/ページ数 431p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532352479
  • NDC分類 333.6
  • Cコード C3036

内容説明

3・11東日本大震災は、1つの成長優先文明の終わりを告示した。私たちは、豊かさとは何か、貧困とは何か、幸福とは何か、を真剣に再考する時期にある。グローバル化の無批判的な受容からポスト・グローバル化の時代へ、モノ優先から生きがい重視の幸福社会へ。世界と日本の具体的な実例から、移行の展望を描き出す。

目次

第1部 ポスト・グローバル化期の世界と日本(世界秩序は変わり始めた;幸福をどう手に入れるか?―幸福度の測り方;現代の貧困―どうなくすのか?)
第2部 市民社会が世界を動かす(市民社会とは何か?―グローバルとアジア;連帯経済の発達;アジアの連帯経済)
第3部 脱成長時代の経済学(脱成長・共生の社会へのいざない;都市化の行く手と都市再生―グローバル期からポスト・グローバル化期へ;環境保全から環境創造へ―コミュニティの役割;女性のエンパワーメント―システム転換の可能性;ポスト・グローバル化世界の展望―内発的発展と共生社会)

著者等紹介

西川潤[ニシカワジュン]
経済学者。早稲田大学名誉教授(2007~)。国際開発学会会長(2008~)。早稲田大学政経学部で38年間、経済学史、次いで開発経済学を教え、1997年に早稲田大学理事として、最初の独立大学院のアジア太平洋研究科を発足させた。この間、ODA、経済協力、男女共同参画等政府関係の審議会、委員会の委員、また国連開発計画「人間開発報告」諮問委員を務める。社会発展フォーラムや日本連帯経済フォーラム等NGO活動にも関わり、1995年世界社会開発サミットの際には、日本政府代表団に最初のNGO代表として参加した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

2
昨年書店で見て、いつか図書館から借りてみたい、と熱望していた好著。2000年の岩波書店の本に続き、3.11後の脱原発が市民社会においていかなるインパクトがあるのか、考察するには格好の素材であることは間違いないだろう。西川教授独自の図式として、豊かさの認識は、客観性>主観性の順で、富>福祉>良い生き方>満足度>幸福度という(80ページ)。問われる部分は、良い生き方(Well-being)であろう(123ページも参照)。社会的連帯を重視した経済組織(171ページ)を築きながら、従来の内発的発展の強化が必要だ。2012/10/02

Azusa*

0
グローバル化というGDP至上主義経済の、脱成長、ポストグローバル化世界への移行が本書のテーマである。市民社会、内発的発展など理想論にしか思えなくはないが、グローバル化がおびただしい弊害を生み出し、行き詰っていることは事実である。日本も経済の停滞している今、新しい「幸せ」を探るべきなのかもしれない。2012/06/26

taming_sfc

0
西川潤先生による2011年の著作。脱成長、グローバル化、という潮流の中に合って、今後の日本および世界の政治経済体制をどのようにデザインすべきかを、内発的発展論に基づく国際経済学・開発経済学の分野で日本のトップとして研究されてきた先生の研究視覚から論じる大著。世界秩序、幸福、貧困、市民社会、連帯経済、共生社会、都市化、環境保全、女性のエンパワメントなど、内容は多岐にわたるがその論理は一貫しており、読んでいてい爽快である。西川経済学未経験の大学生諸君に、ぜひ一読を勧めたい。2012/03/09

ポッキー

0
第3の道やスローライフ、マイクロクレジット、地産地消、・・・・。グローバル経済の中でこういった考え方が実践されてきたことは理解できるが、全ての人がこれを目指した場合に、はたして人は生きていけるのだろうか?光合成をしえない人間は、何らかの形で価値を自ら創造しなければならないのだから。2011/07/07

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