出版社内容情報
東北、熊野、沖縄……各地で見、聴き、考えるなかで岡本太郎は日本の全く別の姿を掴みだす。文化の基層と本質に迫る日本文化論を集成。
内容説明
「伝統」といわれるものの正体を徹底的に見返した岡本太郎のまなざしは、さらなる核心、すなわち日本の最深部へと向かう。沖縄の離島、恐山、熊野、高野山…。聖なる場所や秘境を精力的に訪ね歩き、祭りに飛び込み、歴史を体感し、人びとと語り合うなかで掴みだしたもの。それはいわゆる「伝統」を突きぬけた、全く異質な日本であった。悲しみを秘めつつ、たくましく躍動し、原始の大らかさに連なる根源的な人びとの営み。本巻では文化の基層と本質に鋭く迫った岡本太郎の日本文化論を集成、その問題意識を側面から浮き彫りにする対論・鼎談も収録する。
目次
沖縄文化論―忘れられた日本(沖縄の肌ざわり;「何もないこと」の眩暈;八重山の悲歌 ほか)
神秘日本(オシラの魂―東北文化論;修験の夜―出羽三山;花田植―農事のエロティスム ほか)
お答えいたします―花田清輝、鶴見俊輔、唐木順三、木下順二に答える(花田清輝より岡本太郎へ。『今日の芸術』をめぐって。;岡本太郎より花田清輝へ。;鶴見俊輔より。岡本太郎「日本の伝統」「伝統序説」によせて。 ほか)
日本の伝統と私(対談)
縄文の文化こそ、日本人の心のふるさとだ(鼎談)
諏訪「御柱祭」
著者等紹介
岡本太郎[オカモトタロウ]
1911‐96年。父は漫画家・岡本一平、母は作家・岡本かの子。29年渡仏、抽象芸術、シュルレアリスムの運動に参加。パリ大学で民族学、哲学を学び、バタイユらと活動を共にした。40年に帰国、42年中国戦線に出征。46年に復員後、花田清輝らと「夜の会」を結成し、アヴァンギャルド芸術を推進した。『今日の芸術』『日本の伝統』はベストセラーとなった。70年、大阪万博テーマ館のプロデューサーとして「太陽の塔」を制作。以後、テレビをはじめとするあらゆるメディアを通じて発言と行動をつづけた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
ラウリスタ~
J. Tamura