ちくま学芸文庫
ニーダム・コレクション

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  • サイズ 文庫判/ページ数 348p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480091895
  • NDC分類 402.22
  • Cコード C0140

内容説明

中国科学史研究の大家ニーダムの思想を一冊にまとめた文庫オリジナル編集版。西洋に科学革命がもたらされるまでの二千年間に中国で展開したユニークかつ高度な科学技術―天文台、機械時計、軍事、さらには“不死之藥”まで―の数々を紹介。そこから「近代科学技術が中国で発達しなかったのはなぜか」と問い、東と西とが一つに溶け込んだ科学像を構想してゆくスケールの大きさはまさにニーダムの真骨頂と言えよう。“一つの図書館”と評される壮大なニーダム科学史への入口がここに。

目次

1東と西の接触と伝播(科学と技術への中国の貢献;科学の単一性―欠かせないアジアの貢献;中央アジアと科学技術の歴史;中国の古い科学技術文献の翻訳;全人類共有の科学の進化におけるヨーロッパと中国の役割)
2 中国技術史研究(古代中国の天文学;機械工学への古代中国の貢献;航海用羅針盤の発達にたいする中国の貢献;中世中国の霊薬中毒)

著者等紹介

ニーダム,ジョゼフ[ニーダム,ジョゼフ][Needham,Joseph]
1900‐95年。ロンドン生まれ。生化学研究を経て戦後は中国の科学技術史に専念。著書『中国の科学と文明』は「20世紀最大の学術的業績」と評される。一方でユネスコの創設にもかかわり、1946‐48年には初代自然科学部長を務めた

牛山輝代[ウシヤマテルヨ]
1940年、東京都生まれ

山田慶兒[ヤマダケイジ]
1932年、福岡県生まれ

竹内廸也[タケウチミチヤ]
1935年、埼玉県生まれ

内藤陽哉[ナイトウヨウヤ]
1933年、愛知県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

34
1970年初出。科学技術史。中国の本は、片面だけ印刷して、折り重ねてとじるので、西洋の本とはだいぶちがったものになりました(023頁)。儒教の古典の印刷は953年におこなわれ、多くの本が入手できるようになりました。印刷はカーターも述べたように13C初頭に中央アジアウイグル人に伝えられ、エジプトへ伝わった(050頁)。2Cから14Cにいたる中国錬金術の厖大な宝典は、『道藏』、道教の著述全集にふくまれています(151頁)。世界共同連邦が出現するまで、人間社会における組織と結合の広範な成長に歩調をそろえながら、2016/06/06

EnJoeToh

4
全部文庫化希望。2009/02/13

鴨長石

1
もう少し西洋と東洋の科学の発展の仕方についてその違いの根拠を論証するような内容なのかと思っていたが、本書はどちらかというと中国における具体的な科学技術の歴史を単純に羅列するような構成だった。それはそれで興味深く、特に数々の装置を西洋よりも遥か前から発明していたのは知らなかったものも多くて驚いた。西洋が中国(東洋)を追い越したあとに融合するというまとめも面白かった。医学では執筆当時まだ融合が来ていないということだったが、漢方薬の理論的位置づけを考えると未だに融合していないのではないか。2021/02/27

リール

1
22013/01/01

霹靂火 雷公

1
大崎正次『中国の星座の歴史』や藪内清『中国の天文暦法』などを読む中で再三登場する、「ジョゼフ・ニーダム」の思想と功績を概観するため読了。1〜4章は他著(タイトルは失念)で読んでいたが、興味深い図版も交えながら現在も発生過程にある「近代科学」に対して中国を含め非西洋文明がそれぞれ貢献しているという事実が刺戟的な良著。本書は抄訳なので、全訳刊行に期待したい。2014/09/25

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