ビジュアル選書
「快楽の園」―ボスが描いた天国と地獄

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  • サイズ A5判/ページ数 160p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784404042354
  • NDC分類 723.359
  • Cコード C0071

内容説明

狂気と異形の世界、主要作品をすべて収録。最新の研究より読み解くヒエロニムス・ボス入門書の決定版。

目次

第1章 「快楽の園」(快楽の園新解釈―パネルを閉じると現れる世界の意味は?;快楽の園左翼パネル―誘惑が秘められたエデンの園;快楽の園中央パネル―五〇〇人の男女がおりなす一大スペクタル;快楽の園右翼パネル―快楽が拷問の道具に変わる地獄の世界)
第2章 ボスの諸作品(七つの大罪―「気をつけなさい、キリストが見ている」;愚者の治療/手品師―この世にはびこる「愚かさ」という病;愚者の船/大食のアレゴリー/放蕩息子/死と守銭奴―実はひとつの祭壇画だった四作品;乾草車―乾草さえ奪い合う人間の悲しき業;来世の幻想―天国から射し込む優しい光線;最後の審判(ウィーン)―地獄へ一方通行の世界
東方三博士の礼拝―聖母子をのぞき見る謎の男の正体
十字架を背負うキリスト―ボスの自然観察とダ・ヴィンチとの接点

著者等紹介

神原正明[カンバラマサアキ]
1952年、大阪市生まれ。1978年、神戸大学大学院文学研究科(芸術学芸術史)修了。現在、倉敷芸術科学大学教授(大学院芸術研究科、芸術学部)。専門は西洋美術史および図像学で、ネーデルラントを舞台にした北方ルネサンス、とりわけヒエロニムス・ボスの研究で知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

17
色彩豊かな幻想性、悪夢的な混沌に満ちたボスの絵画の世界を細かくクローズアップして解説していく優れた入門書。ボスの生涯はほとんど知られず、その特異な象徴世界の解釈は困難極まるが、それでも科学的調査法や図像学的解釈からイメージに迫り解読が進んでいく様は上質の推理小説のように面白い。ベルセルクにも引用された卵の男や人面岩など確かに後のシュルレアリスムの先取りのようだ。また、魚がやたらいるのだが、その魚がキリストでありさらには男性器の象徴とも聞くとなるほどとなんだか唸ってしまう2014/10/16

Mirror

13
本物の恐怖とは目に見えぬもの 具象化することでイメージ化し、恐怖をコントロールする。2021/02/07

seimiya

11
初めて見たのはなにかの画集だったと思う。どこに焦点を合わせたらよいのか分からず、全体から醸し出されるエネルギーにただただ圧倒された。それ以来眠る時にみる夢の世界が少し変わったような気さえする。混沌とした絵なのに心にフィットしてしまう不思議。宗教的隠喩と伝統的構図が入り乱れる。混沌の中に計算されつくした秩序がひそむ。使われているブルーの色合いが好きだ。私はブリューゲルの絵画のブルーも好きなのだけど、ボスとブリューゲルは同郷でボスのほうが半世紀ほど先輩らしい。どうりで似ているわけだ。本物を見たい。 2015/02/15

ゆめどら

9
絵解きの楽しさ炸裂。あっちこっちで跳梁跋扈する奇怪な悪魔たちを眺めているだけでも面白いが、一場面ずつクローズアップして隠された意味の解釈を楽しめるのもいい。しかし改めて思う、ボスの創造力と空想力はすばらしいなあと。2012/11/21

gtn

8
ダリに影響を与えた15世紀の画家ボス。その特異な画風は、ダリよりシュール。2018/09/24

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