内容説明
古代から現代に至る歴史観をキリスト教との関連で概観、考察する。
目次
第1章 キリスト教的歴史観
第2章 ルネサンスから啓蒙主義の歴史観
第3章 ロマン主義の歴史観と歴史主義
第4章 マルクスとヴェーバーの歴史観
第5章 生の哲学の歴史観
第6章 現象学派と実存主義の歴史観
第7章 文明史観
第8章 社会史の方法
著者等紹介
黒川知文[クロカワトモブミ]
1954年、香川県小豆島に生まれる。東京外国語大学を卒業後、一橋大学博士課程で社会学、米国エール大学博士課程で歴史学、東京大学博士課程で宗教学を専攻。1995年東京大学より文学博士号授与。愛知教育大学教授。東京大学、東京外国語大学、慶應義塾大学で講師を歴任。東京神学校、東京基督神学校、エール神学校で聴講し神学博士号を授与され2001年に牧師としての按手礼を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うえ
5
「出来事を通して表された神の意志を、どのようにして人は知りえようか。この問いかけに対する答えが、予表という概念である。すなわち、ある出来事を、将来生ずべきことの象徴とするのである。この概念を、ギリシャやローマの歴史家は持たなかった…オリゲネスには、すでに歴史的事件を「しるし」と見る方法があり、それをアウグスティヌスは発展させた」「マルクスは生産諸関係の総体を実在的土台とし、その土台の上に、法律的・政治的上部構造を位置させるという二面的な歴史観を持つ…かつて述べたアウグスティヌスの…歴史観と共通するもの」2016/12/16