内容説明
ケアのこころ、音楽のちから。「ハープ訪問」、寄り添うことの意味。斯界の開発者シュローダー=シーカーが提唱した「ミュージック・サナトロジー(音楽死生学)」の実践展開として、音楽経験を通したスピリチュアリティのありようを総合的に考察した本格的研究。エンドオブライフ・ケアとしての歴史的・今日的意味を探る。
目次
生きた音楽のぬくもりを求めて
1 ミュージック・サナトロジーの実践(ミュージック・サナトロジーの現在;ミュージック・サナトロジーの応用―ハープ訪問と「ケア」の実際;死に逝く人のケアに臨んで―ホリスの調査レポート;スピリチュアルなものの在処)
2 看取りのルーツ―11世紀クリュニー修道院(クリュニーにおける看取りの慣わし;看取りの慣わしにおける「ケア」の様相;クリュニーのケア理念;祈りのメッセージ―ケア方法論の基盤)
3 ミュージック・サナトロジーの創意(ケア方法論としてのオリジナリティ;プリスクリプティヴ・ミュージックの支え;観想的修練のスタンス)
他者本位のミュージック・サナトロジー
著者等紹介
里村生英[サトムライクエ]
1961年生まれ。広島大学教育学研究科(博士課程前期)修了後、1991年より大学専任教員として、「人間と音楽のかかわり」に関する授業と研究に従事。2001年、一大決心のもと、米国に留学。人間存在の根本理論と癒しの方法について学ぶ。帰国後、「音楽経験とスピリチュアルケア」についての研究を本格化させ、のちにThe Chalice of Repose Project,Music‐Thanatology Contemplative Musicianship(Distant‐Learning)Program修了。2017年、京都大学教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。現在、上智大学グリーフケア研究所非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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