出版社内容情報
〈文明〉と〈文化〉、いずれの価値観をも否定する〈ニヒリズム〉――三つの概念から、多重主体的な個を論じる希望の哲学。
【著者紹介】
京大大学院准教授。韓国思想、東亜比較思想。東大文学部ドイツ文学科卒業。ソウル大学校哲学科大学院東洋哲学専攻修士課程、博士課程取得。日韓文化交流会議委員。著書は『歴史認識を乗り越える』『韓国、ひき裂かれるコスモス』『ハイブリッド化する日韓』他。
内容説明
絶対的な他者など存在しない。「一つの“個”」という概念も、フィクションである―。日中韓の関係の背後にあるものをとらえなおし、多重主体的な自己と世界を構築する未来への思想。
目次
“文明”と“文化”
人間とは何か―“文明”と“文化”の主体
“文明”と“文化”、そして社会
“２・１・０”の世界観
東アジア三国の“２・１・０”的自己意識
中国―儒教の“文明”“文化”論的性格
朝鮮の自己意識―“小中華パラダイム”という戦略
日本文明論・日本文化論と“２・１・０”
漢字の不透明性と東アジアのエクリチュール
朝鮮の美と闘争
今、よそ
三島由紀夫は何を代表したのか
著者等紹介
小倉紀蔵［オグラキゾウ］
１９５９年東京生まれ。京都大学総合人間学部、大学院人間・環境学研究科准教授。専門は、韓国思想、東アジア比較思想。東京大学文学部ドイツ文学科卒業。韓国ソウル大学校哲学科大学院東洋哲学専攻修士課程、同大学校哲学科博士課程単位取得。東海大学助教授を経て２００６年より現職。日韓文化交流会議委員（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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sakamoto
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つるつるのボールの表面を永遠に滑っているだけでは、マーケットで喝采される美術作品をつくることはできても真の〈世界〉をつくることはできないのである。われわれの目指すべき〈世界〉は、ディープ・フラットである。2012/10/10
