出版社内容情報
「血縁社会」に深く根ざした韓国。植民地期・民主化宣言を経て、その構図がどのように変化していったのか、その変遷を検証。韓国社会には「家」を基本とした「血縁社会」が深く根ざしている。植民地期・民主化宣言を経て「血縁社会」の構図がどのように変化していったのか。「法学」の視点からその変遷を検証する。
岡 克彦[オカカツヒコ]
内容説明
今、ゆれ動いている韓国社会を「家族制度」という視点から読み解く。「家族制度」の変遷に垣間見る現代韓国の苦悩。
目次
「血縁社会」の核をなす韓国の家族制度
第1部 韓国における「近代戸主制」という装置とその終焉(現代韓国の家族の「すがた」と本書の視角;韓国の戸主制;植民地朝鮮への家制度の移植;大韓民国の建国における戸主制の持続と強化;権威主義体制下における戸主制の功罪;家族形態の変容と家制度の終焉)
第2部 戸主制の廃止以降における儒教家族のゆくえ(現代における「姓」の制度と宗中団体(父系血統集団)
2005年の民法改正以降の宗中団体
宗中団体における祭祀相続の変容―「祭祀を主宰する者」とは?
儒教家族の「伝統性」と現代社会)
戸主制の廃止以降における家族のあり方
著者等紹介
岡克彦[オカカツヒコ]
公立大学法人・福岡女子大学国際文理学部教授、博士(法学)。韓国・ソウル大学大学院法学研究科修士課程修了、北海道大学大学院法学研究科博士後期課程公法専攻中退。北海道大学法学部助手、長崎県立大学経済学部助教授および同大学教授を経て、現在に至る。慶應義塾大学東アジア研究所嘱託研究員および米国・カリフォルニア大学バークレー校韓国研究センター客員研究員などを歴任。現在、北海道大学法学部附属高等法政研究教育センター客員研究員(兼任)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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