出版社内容情報
本書は、合理的な行動様式を持つ統治者と被統治者とがどのような議会を生み出し、それがどのように変化し、普通選挙にまでつながっていくのかについて理論的な仮説を描き出し、その妥当性を中世ヨーロッパの史料によって検証しようとするものである。ただし、本書は過去の経験からのパターンを導出するのではなく、立憲的設計や立憲的改革の理論を発展させ検証する。
内容説明
国家の意思決定の基本構造である議会の形成過程を分析する本書は、立憲的政治経済学の新たな地平を切り拓き、現実を捉え直す。
目次
西洋民主主義の起源について
第1部 統治権の移譲(協同生産、組織、統治;長期的な組織の統治;領地に関する統治の起源;立憲的交換と分立した統治機構;財源に対する権限と立憲的改革;民主的ではない参政権;イデオロギー、利益集団、および成人参政権)
第2部 西洋の民主的移行に関する歴史的証拠(舞台設定:19世紀以前の哲学的、経済的、政治的な進展;変革の世紀における自由主義と改革;きめ細やかな立憲的取り決め)
第3部 社会科学としての分析的歴史学(「第19章」漸進的改革の定量的論証;「第20章」思想、利益、および立憲的改革)
補論 方法論的アプローチ、限界、および拡張
著者等紹介
コングルトン,ロジャー・D.[コングルトン,ロジャーD.] [Congleton,Roger D.]
1988年からヴァージニア州フェアファックスにあるジョージ・メイソン大学で教鞭をとり始め、現在はウエスト・ヴァージニア大学のBB&T冠教授。研究は、Constitutionすなわち憲法・立憲的基本構造と、公共政策とに着目するものである
横山彰[ヨコヤマアキラ]
1949年生。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程満期退学(博士(乙)(経済学)、慶應義塾大学)。現在、中央大学総合政策学部教授
西川雅史[ニシカワマサシ]
1970年生。法政大学大学院社会科学研究科博士課程単位修得満了。現在、青山学院大学経済学部教授。主著、『財政調整制度下の地方財政』(日本地方財政学会佐藤賞2012年、森嘉兵衛賞A賞2013年)(勁草書房、2011年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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