内容説明
世界のグローバル化に直面して、私たちは内向きになるべきでない。なぜなら、それでは普遍的な人権を、難民の人権を守れないからだ。しかし、人権とは自明なものなのか。いまこそ人権概念を問い直そう。本書はこの課題に、人権と尊厳、法と道徳、人権と政治という観点から哲学的に応えようとする。
目次
第1部 人権と人間の尊厳(人間の尊厳の媒体としての人権;人間の尊厳と人権)
第2部 人権をめぐる法と道徳(人権は道徳的権利か;道徳的権利ではなく、法理的権利としての人権について;カントにおける法と強制)
第3部 人権と政治(共和国、あるいは人間であるための空間―カントの「甘い夢」とその影;カントと「改革」の問題)