内容説明
敗戦直後の混乱から脱して高度経済成長を準備した時期とだけ捉えられ、これまであまり脚光を浴びてこなかった1950年代。しかしそれは、「記録」という言葉が独特の熱を帯び、さまざまな「記録」のあり方が多彩な展開を見せた時代であった―。生活綴方、サークル詩、ルボルタージュ絵画、記録映画、テレビ・ドキュメンタリー…「記録」を生み出す「闘争」の現場に迫りながら、アクチュアルな問題を喚起し続けるこの時代の新しさを再発見する野心作。
目次
第1章 「記録」の時代としての1950年代
第2章 サークル運動と生活記録
第3章 「記録」のアヴァンギャルド
第4章 ドキュメンタリーとテレビの始まり
第5章 「闘争」の記録/「記録」の闘争
第6章 「記録」は現実をどう変えたか
著者等紹介
鳥羽耕史[トバコウジ]
1968年、東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修了。現在、徳島大学准教授(日本近現代文学)。戦後の芸術運動や社会運動の中での文学について、当事者の聞き取りも重ねながら研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 博物館学人物史 〈上〉