内容説明
シェン語という、スワヒリ語を母体とする若々しい都市混成語に出会った著者は、この「まぜこぜ言葉」の将来性の大きさを直感した。シェン語の成長・発展と変成の位相は、現代ケニアの社会と政治の動きと軌を一にしている。本邦初のシェン語研究書。
目次
第1章 ケニアの勃興する都市混成言語、シェン語―仲間言葉から国民的アイデンティティ・マーカーへ
第2章 グローバル化の中のシェン語―ストリート・スワヒリ語とケニアの国民統合
第3章 隠語からプロパガンダ言語へ―シェン語のストリート性とその発展的変成
第4章 宣伝広告から「国民文学」へ―「混ぜこぜ言語」シェン語の力
第5章 TV劇のケニア化とシェン語―ストリート言語による国民文学の新たな可能性
第6章 シェン語による国民統合への道筋
著者等紹介
小馬徹[コンマトオル]
1948年、富山県高岡市に生まれる。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。大分大学助教授、神奈川大学外国語学部教授を経て、現在神奈川大学人間科学部教授。文化人類学・社会人類学専攻。1979年以来、ケニアでキプシギス人を中心とするカレンジン群の長期参与観察調査を実施、現在も継続中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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