出版社内容情報
男性医師の下位におかれながら、専門職としての位置を確立しようと苦闘した産婆・助産婦たち。その利害調整と交渉の軌跡を描く。
【著者紹介】
1956年生まれ。広島市立大学国際学非常勤講師。主な著作に、「天皇を『生ましました』産婆――産婆・岩崎直子にみる天皇家と産婆職」(『ジェンダー史学』第8号、2012年)、「戦間期における産婆団体の自立と揺らぎだ東京府産婆会を中心に」(『女性学年報』第32号、2011年)、「ある助産婦のヒロシマ」(『戦争と性』第28号、2009年)
内容説明
男性産科医の下位におかれながら、「母性」と「女性性」に依拠し、出産・生殖の専門家として生きる。生命誕生の場で国策と対峙した女たちの闘い。
目次
序章 研究の課題と方法
第1章 明治期の産科医による産婆教育と「異常」の構築―一八七〇‐一九一〇年代
第2章 産婆による権威への志向―天皇家・「母性」・「異常」
第3章 産婆業務独立の試みをめぐって―一九一〇‐一九三〇年代
第4章 「国家的使命」へのあゆみ―一九二〇‐一九四〇年代初頭
第5章 戦時下における産婆・助産婦の動員と敗戦直後の状況―一九四〇年代を中心に
第6章 「産ませること」から「選択的に産ませること」へ―一九五〇年代を中心に
終章 産婆・助産婦団体による利害調整と交渉の軌跡
著者等紹介
木村尚子[キムラナオコ]
広島市立大学国際学研究科博士後期課程修了、博士(学術)。現在、広島市立大学客員研究員、同国際学部非常勤講師。専門は日本近現代女性史、ジェンダー研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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