文春文庫
茶道太閤記 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 347p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167135607
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

天下人秀吉を相手に一歩も引かなかった誇り高き千利休を中心に、その娘、お吟と淀殿の対決を描いた、緊迫感あふれる歴史長篇!

内容説明

権勢並びない太閤秀吉に対しても「拙者は芸道に生きる者、いつの世までも名の残る者でござる」と高い誇りを持ち続けた男・千利休。天正期の大坂城を舞台に、秀吉と利休の確執を初めとして、淀殿と北政所、秀吉の側室たち、利休の娘のお吟、石田三成や小西行長ら武将たちの繰り広げる苛烈な人間模様を描く。

著者等紹介

海音寺潮五郎[カイオンジチョウゴロウ]
明治34(1901)年、鹿児島県に生れる。国学院大学を卒業後、指宿や京都で中学校教師を務めるかたわら創作にはげむ。「サンデー毎日」大衆文芸賞受賞を機に、執筆生活に入る。昭和11年、『天正女合戦』で第3回直木賞を受賞し、文名を不動のものとした。和漢の書にあまねく通じ、綿密な時代考証の上に独自の史観を展開し、小説に随筆に新たな領域を拓き、多くの著作を残した。昭和52年12月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

52
本のタイトルから、大体どのような内容のモノが描かれているのかが予想はつく。こちら千利休の娘を軸に秀吉と利休の確執を描いているのだ(ろう)が、そんな2人の確執よりも政所と茶々の確執の方をメインに描かれているのではないか!とそんな感想を持った。そしてこの著者にしては読み易い。歴史小説というよりは時代小説!って感じもする。物語的にも面白く、時にこんなライトな物語も良いけど、海音寺氏はもう少し重厚でパンチのある、読み応え抜群の作品の方が好きかな。2018/06/08

Tadashi_N

27
千利休は、この作品で評価が上がったらしい。秀吉は精力絶倫!2016/12/13

金吾

25
千利休の娘であるお吟を主人公として、秀吉と利休、北政所と淀君の確執が書いていますが、80年前の本とは思えないぐらいいきいきとした描写で当時人気があったことが窺える作品です。利休がいい感じでした。2022/09/27

河内 タッキー

12
ここでは秀吉はとてもいやらしい人物に描かれている。表向き庶民的で、気さくでありながら、実際には、理不尽で非情だ。天下人になるに連れ、誰も止められなくなる。周囲の者は釈然としないまま媚びるしかない様は、現代でも会社における人間模様と同様。権力者に反抗した者の結末もやはり同様となる。2016/01/09

ロッキー

12
本編は利休と秀吉の対立だけど、序盤の北政所とお茶々との女の戦いはぞくぞくしておもしろかった。大奥というのはいつの時代でも存在するものだと。お茶々は淀君というイメージが強くてあまりいい印象を持っていなかったけど、結構魅力的に描かれていて、さすがに信長の血を引く女性なんだなと思った。同様に石田三成もいいイメージを持った。戦前に書かれた本ということで多少読みにくい所はあったが、全体的にはおもしろかった。「拙者は芸道に生きる者、いつの世までも名の残る者でござる」千利休の高い誇りと意思の強さを感じた。2012/11/07

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