文春文庫
田原坂―小説集・西南戦争 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 410p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167135591
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

著者が最も得意とした“薩摩もの”の中から、西南戦争に材をとった作品と、新たに発見された未発表作品を含めて全11篇を贈る。

内容説明

ほぼ、半世紀ぶりに発掘された未発表原稿『戦袍日記』を収録し、新装版として刊行する「田原坂」は、著者が得意とした“薩摩もの西南戦争”に材をとった作品を集めて贈る。猛将逸見十郎太と酌婦との意地と愛の交情を描く『南風薩摩歌』、ボッケモン真平のユーモラスな行状を描く『兵児一代記』など十一篇。

著者等紹介

海音寺潮五郎[カイオンジチョウゴロウ]
明治34(1901)年、鹿児島県に生れる。国学院大学を卒業後、指宿や京都で中学校教師を務めるかたわら創作にはげむ。「サンデー毎日」大衆文芸賞受賞を機に、執筆生活に入る。昭和11年、『天正女合戦』で第3回直木賞を受賞し、文名を不動のものとした。和漢の書にあまねく通じ、綿密な時代考証の上に独自の史観を展開し、小説に随筆に新たな領域を拓き、多くの著作を残した。昭和52年12月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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i-miya

49
2013.04.25(初読)海音寺潮五郎著。 2013.04.24 (解説、つづき)陸軍報道部員、井伏鱒二、高見順、海音寺潮五郎。 南方で一番態度が立派だったのは、海音寺潮五郎だった、と井伏鱒二。 軍のやり方に不満の海音寺、ストライキ。 仕事せず無為に過ごす海音寺。 占領下、歴史・時代小説、禁止。 『春秋左伝』『韓非子』読みふける。 薩摩藩士の陣中日記、『戦ぽう日記』。 (本文) 『戦ぽう日記』。 ◎「日本行進曲」。 薩摩軍、先鋒部隊が熊本に到着したのは、M10.02.22。 2013/04/25

i-miya

45
2013.04.23(初読)海音寺潮五郎著。 2013.04.22 (副題=「小説集西南戦争」)。 ほぼ半世紀ぶる発掘、未発表原稿『戦袍(せんぽう)日記』収録。 薩摩もの西南戦争。 (解説=磯貝勝太郎)。 海音寺潮五郎は、1901(M34)、熊本に近い鹿児島県北辺の大口村で、鉱山業の父末冨利兵衛、母トメの次男。  2013/04/23

i-miya

37
2013.05.04(つづき)海音寺潮五郎著。 2013.05.04 あの少年はなにものです? 私は浜田良香です。 大人のようなかっこうで腕を組みなおす。 飯はまだほしゅはごわはんから。 半中隊で十分だろう。 くじ引き。 「兄さん、あたしも連れッ行ッ給し」 「酒ならすこしごわす」 加久藤の町。 かき餅も、お母さんがこしらえてくれたのです。 良香は、無暗にうれしかった。 吸筒までほめられる。 力之助もいい機嫌。 力之助、なぜお連れ願えないのです。 2013/05/04

i-miya

36
2013.05.19(つづき)海音寺潮五郎著。 2013.05.17 ハッとして、逸見は眼を覚ました。 北方の高熊山、かん声、と銃声とラッパの音。 大口に引き上てきた。 熊本有志隊と合流、ここで食い止めよう。 池辺=熊本隊、両者頑張る。 この機会に、兵員募集にいってくる。 そのうち、異様な今まで聞いたことのない響き。 しまった、とうとう持って来たか。 アームストロング砲。 クソッ、大砲ぐらいに、クソッ!クソ鎮め! 池辺君、こらえろ、おれがいま行くから。 こらえろ。 高熊の熊本隊を救いに行く。 2013/05/19

i-miya

34
2013.05.09(つづき)海音寺潮五郎著。 2013.05.08 ◎南風薩摩歌、 一. 熊本県人吉は、相良氏2.2万石の旧城下町、急流球磨川を遡ること16里、峻険な山の中の盆地にある。 人の代わりに猿が住むという、しかし、この地、実は小京都と称せられる閑雅な町。 2.2万石は表高で、実際は10.0万石ある、平野は穣々として実る。 球磨焼酎の本場、女の優しいところ。 上古の球磨人の本拠。 M10.4/末、この町、脅かされた。 2013/05/09

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