文春新書<br> 悲劇の世界遺産―ダークツーリズムから見た世界

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文春新書
悲劇の世界遺産―ダークツーリズムから見た世界

  • 井出 明【著】
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  • 文藝春秋(2021/05発売)
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  • サイズ 新書判/ページ数 220p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166613137
  • NDC分類 709
  • Cコード C0295

出版社内容情報

世界遺産の登録対象は、かならずしも栄光の歴史を語る場所ばかりとは限りません。そこには、戦争、災害、人身売買、虐殺、拷問、疾病をはじめとして、人類の悲劇の記憶も同時に数多く残されています。
 世界遺産という仕組みは、もともと「人類が持つ普遍的な価値を後世に伝える」という精神に基づいて作られましたが、日本では地域活性化や観光振興の起爆剤のように誤解されています。
 そこで、本書では「人類の悲しみの記憶を巡る旅」と定義される「ダークツーリズム」の方法論を用いて、世界遺産のなかでも、とくに悲劇の場(負の世界遺産)として扱われている登録地を旅した文明論的な紀行集として展開していきます。
 本書を通じて、世界遺産が持つ意味の核心や、ダークツーリズムという新しい旅のスタイルが持つ可能性に触れることができる1冊となります。

内容説明

旅人が世界遺産という「人類普遍の価値」に出会ったとき、何を考え、どのような態度を取れば良いのか。「ダークツーリズム」の視点からの旅という新しい提案!

目次

第1章 世界遺産制度の概要とダークツーリズムの考え方
第2章 アウシュビッツとクラクフから考える
第3章 産業遺産の光と影
第4章 ダークツーリズムで巡る島
第5章 潜伏キリシタン関連遺産を観る眼
第6章 復興のデザイン
第7章 コロナ禍で考える世界遺産
付章 カリブの旅

著者等紹介

井出明[イデアキラ]
1968年生まれ。京都大学経済学部卒、同大学院法学研究科修士課程修了、同大学院情報学研究科博士後期課程指導認定退学。京都大学にて博士号(情報学)を取得。近畿大学助教授、首都大学東京准教授、追手門学院大学教授、ハーバード大学客員研究員などを歴任。現在、金沢大学国際基幹教育院准教授。日本に「ダークツーリズム(災害や戦争の跡など“悲劇の記憶”を巡る旅)」を広めた気鋭の観光学者。社会情報学の手法を用いて、新しい時代の観光研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rico

82
世界遺産。訪れたい魅力的な地は多いけど、西洋的な価値感のごり押しや政治的な思惑の結果、疑問符がつくものも。一方日本は「臭いものに蓋」とばかり、光と闇の両面あわせもつ歴史を受け入れる土壌が乏しいようで、登録をめぐり近隣諸国とのごたごたが絶えない。観光振興が登録の動機となることが多いが、著者は観光客にきていただき仕えるという構造的な差別性にも言及。コロナ明けインバウンドが復活したとき、日本は貧しい観光地になってる?スタンプラリー的に世界遺産をめぐり、SNSに写真をアップするだけでは見落とすものは多そうだ。 2022/01/23

Nobuko Hashimoto

29
この数年、負の遺産の保存や記憶の継承を自分の教育・研究テーマの一つにしているので、井出氏の書かれたものは学術系含め、目を通すようにしている。この本は世界遺産とダークツーリズムをテーマにした雑誌連載を基にしているとのことで、あまり掘り下げては書かれていない。分割して、本格的な論稿にしてもらえたら授業の素材にできるのになぁ、なんて思ったが、多角的な視点や細部の事実は勉強になった。特に、長崎・天草の潜伏キリシタン関連遺産の章の内容と、明治の産業遺産がそれに横入りするように世界遺産になったいきさつが興味深かった。2021/08/19

真朝

22
知らない事が多すぎて頭がパーンてなりそうな感じです。何より楽しむより知識を増やす寄りの本だと思いました。それでも、世界遺産という言葉には何か麻薬みたいな物が私にはあるようで先へ先へと読み進める事が出来ました。この本の中で日本が臭いものには蓋をするという考え方を実施し良い面も都合が悪い面も両方同じ様に来た人に見せるというのが出来て無くて残念でした。それが日本に限らずある事は読み進めて分かりましたがやっぱり残念です。表も裏もきちんと把握したい。それが出来ているドイツは凄いなと思いました。2021/07/05

タカボー

9
ダークツーリズムの本で知られる著者。コロナ禍で旅行に行かなくなったので、紙上旅行感覚で読んだ。石見銀山のパンフレットには書かれない裏メニュー的な場所が衝撃的。観光地で必ずしも負の側面を全て見せる必要も無いかなとは思うけど。自己紹介でも、初対面の人に自分の黒歴史を話す人はいないのだし。ただ訪れる側が事前にそれを知ってると、より重層的な観光になるのは間違いない。ダークツーリズムに限らず、こんなご時勢なんで近場で歩きながら考えさせられる旅もいいなって思った。2021/06/20

Aby

7
世界遺産が2つある県に住んでいながら,どのようなプロセスで決定されるのかなど,全く知らなかった.「負の世界遺産」がある訳ではない.世界遺産は単なる明るい観光素材ではなく必ず負の側面がついている.◆第5章 潜伏キリシタンの関連遺産を観る目「(略)「世界遺産」という制度がヨーロッパ文明圏の価値概念を拡散させる装置としての役割を果たしていることが窺える」(p.6) ◆第7章 コロナ禍で考える世界遺産「人気のある観光地はどこもにぎやかに見えるものの,観光は時に品行を固定化する作用を持つ」(p.158)2021/12/25

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