文春新書<br> 学習院

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文春新書
学習院

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  • サイズ 新書判/ページ数 236p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166610174
  • NDC分類 377.28
  • Cコード C0295

出版社内容情報

華族間にもある格差、意外と多い中退者、軍学校進学の奨励、女子教育の難しさ。木戸、近衛、東条、志賀、三島はここで何を学んだか。

日本近代の変化と歩みは、「学習院」という学校の変遷と密接に関わっている。
そもそも華族の学校として誕生した学習院だが、しだいに非華族の学生・生徒が増え、さらには軍人養成学校の色彩を帯びてくる。東條英機もその一人だ。
一方で、主立った皇族もここで学ぶが、皇太子時代の今上陛下が学習院を卒業していないのは、意外と知られていない。公務多忙のため単位不足だったからだが、卒業扱いにしようとする院内の風潮に真っ向から反対したのは、あの清水幾太郎だった。
吉田茂、三島由紀夫、近衛文麿、志賀直哉、朝吹登水子など、学習院に縁の深い、皇族・華族・軍人・文化人の逸話にも触れる歴史読物。

【目次】
はじめに 東條英機と学習院
第一章 華族の学校
第二章 特権と差別
第三章 華族女学校誕生と下田歌子
第四章 非華族たちの反発
第五章 院長としての乃木将軍
第六章 軍と学習院
第七章 激動期から敗戦へ
第八章 新時代へ

内容説明

「華族の学校」として誕生した学習院。皇族や軍人の子弟も入学し、女子教育にも熱心だった。戦後は私立学校として再出発したが、「特別な学校」の印象は変わらない。政治家、軍人、作家など幾多の人材を輩出した、日本近代史を体現する学舎の足跡を辿る!

目次

はじめに―東條英機と学習院(あいまいな記憶;英機少年の在校期間;なぜ学習院に入ったのか ほか)
第1章 華族の学校(京都の学習院;百人以上が受講;今日と学習院消滅 ほか)
第2章 特権と差別(非華族たち;官立化請願;徴兵への嫌悪 ほか)
第3章 華族女学校誕生と下田歌子(男子中心への懸念;入学した生徒たち;皇后の行啓 ほか)
第4章 非華族たちの反発(男子生徒の場合;元家来たち ほか)
第5章 院長としての乃木将軍(軍人院長たち;なぜ院長に;「生きた人間の様には思われん」 ほか)
第6章 軍と学習院(天皇の「御沙汰」;陸士予備生徒隊;谷干城の干渉 ほか)
第7章 激動期から敗戦へ(赤化華族事件;近衛文麿総理大臣;野村基地三郎と山梨勝之進 ほか)
第8章 新時代へ(安倍能成院長;皇室との関係;中退した皇太子 ほか)

著者等紹介

浅見雅男[アサミマサオ]
1947年、東京生まれ。70年、慶應義塾大学経済学部卒業。出版社で雑誌・書籍の編集に従事するかたわら、日本の近現代史の研究・執筆に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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スプリント

6
皇族やハイソな人が通うイメージがどのように形成されたのか、設立から現在までの歴史を知ることで理解ができました。意外な卒業生・中退生にびっくりします。2018/04/30

らっそ

5
徴兵が嫌で、それを避けるために官立化を急いだとか残念でしたが、お金持ちが行く普通の学校にはなってほしくないな、等と思ったりもした2022/03/09

sasha

3
華族や皇族の為の学校も今では東宮家の愛子内親王おひとりが中等科に在籍しているくらいになっちゃったね。京都にあった学習院が、明治10年に東京に開校してからの歴史を追っているのだがほとんどが戦前の話に割かれているのでやや期待外れ。個人個人のケースを列記するより、戦後から現在までの学習院をもっと描いて欲しかったな。「皇族といえども特別扱いはせず」だったから、今上陛下は単位不足で学習院大学を中退されている。でも、愛子内親王の車通学とか特別扱いじゃないのか…ブツブツ。2015/05/12

うここ

2
近代日本の一面を、いつもの通る道端の生け垣の隙間から中に住んでいる人を偶然見ちゃった様な感覚。ココに住んでるのこんな人だったんだみたいな。。。2016/02/02

yukalily

2
自分の出た学校のことくらいは知っておくかと購入。学習院がいかにして皇族の学校という特殊な立ち居地になっていったのか、歴史的な背景から解説している。ベースの知識として戦後の日本史を知っていると読みやすい。2015/05/31

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