文春新書<br> 憲法改正の論点

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文春新書
憲法改正の論点

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  • サイズ 新書判/ページ数 254p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166609291
  • NDC分類 323.149
  • Cコード C0232

出版社内容情報

国内外の情勢変化に適応できない憲法は国民の安全を脅かしかねない。戦後六十余年タブー視されてきた改正議論に終止符を打つ決定版。

7月の参院選における大きな争点となった「憲法改正」問題。これまで戦後60余年、自衛隊の存在をめぐる、いわゆる「9条問題」を中心に、国論を二分する大論争を巻き起こしてきたのは、ご存知のとおりです。しかし、自民党の圧勝を受けて、憲法改正に向けた動きが加速するのは間違いありません。
では、改めるべき条項は、第9条と、改正手続きを定めた第96条だけでよいのでしょうか。
現在の日本国憲法が制定されたのは戦後間もない1940年代後半のこと。そこに盛り込まれているのは、当時の社会通念に照らした権利です。「知る権利」や「環境権」「プライバシー権」など、現代生活において守られるべき諸権利は、当然ながら日本国憲法には明示されていません。
憲法学者で、安倍首相の諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)のメンバーでもある駒澤大学名誉教授の西修さんが、1990年以降に制定された世界の「新憲法」の動向を精査した上で、21世紀の日本にふさわしい憲法の姿を明示したのが本書。天皇の位置づけや安全保障のあり方、非常事態への対処など、憲法改正議論の問題点を鋭く突きます。

【目次より】
第1章 憲法学者が日本を亡ぼす?
第2章 世界の憲法比較から見える日本国憲法
第3章 日本国憲法誕生の内幕
第4章 刷り込まれた護憲意識
第5章 安全保障法制の再構築に向けて
第6章 「この国のかたち」としての憲法
第7章 ここだけは改めたい ――『改正要綱』の作成を通じて

内容説明

戦後の国論を二分してきた憲法改正議論。とかく焦点は第9条と、改正手続きを定めた第96条に集まりがちだが、懸案は山積している。本書では世界の憲法動向に精通した著者が、国際比較を踏まえ、様々な新しい権利に対処しうる、この国の憲法の姿を提起する。

目次

第1章 憲法学者が日本を亡ぼす?
第2章 世界の憲法比較から見える日本国憲法
第3章 日本国憲法誕生の内幕
第4章 刷り込まれた護憲意識
第5章 安全保障法制の再構築に向けて
第6章 「この国のかたち」としての憲法
第7章 ここだけは改めたい―『改正要綱』の作成を通じて

著者等紹介

西修[ニシオサム]
1940年、富山市生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、同大学院政治学研究科(憲法専修)博士課程修了。政治学博士、法学博士。現在、駒澤大学名誉教授。専攻は憲法、比較憲法学。メリーランド大学、プリンストン大学、エラスムス大学などで在外研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

めっかち

3
 世界の憲法や憲法成立史などは興味深い。ただ、西修氏の改憲案には問題あり(女系天皇容認や健全財政についてなど)。近年、改憲が現実的になってるから、一読の価値あり。2022/02/17

kumonosuke

3
大半の憲法学者が護憲派だという。新憲法制定時の精神が占領軍による日本が二度と刃向えないように武力を持たないようにすること、精神的にも反抗精神を起こさないことだと思う。その後、冷戦状況となり日本も自衛隊を持ったが、その際改憲せず、憲法解釈、国連憲章により武装を”合法化”してきた。現状に全くそぐわない内容の憲法は修正すべきと考える。一番は自衛隊を軍隊と認めることだと思う。2014/05/23

void

3
【★★★★☆】比較憲法を交えた改憲案提示。辻村みよ子もセットでどうぞ。著者とは考えが異なる故に刺激的だった。特に強調しているのが、制限規範(立憲主義)としてだけじゃなく国のカタチとしての憲法ということ(国家という実体、歴史伝統)。96条改憲規定問題は、水平比較だけでなく、内部差比較(各国ごとの、法律その他と改憲との硬性度の開き具合)も知りたくなった。 それにしても伝統文化を「固有」とか「独自」で形容するのが好きだなあと(138頁みると他国憲法ではその形容に対応するものはあんまないのかな)。2014/02/27

にゃんかぶ

2
現在改憲勢力が2/3以上になった。米GHQが日本国憲法を作成した経緯や発議者へのインタビュー、また問題点など様々書かれてある。憲法9条は大きな争点なのだが個人的には「個人の尊重を重視し家族が蔑ろにされている点」「外国人参政権を認めない点」についての憲法改正の論点が書かれてあることに目が行った。外国人参政権は東京武蔵野で問題になったばかりであり、各地方で幾度ととなく浮上している。中国人の移住政策により日本が危機に陥る為憲法に記載するのも頷ける。2021/12/02

編集長

2
改憲派の本です。大切なポイントが網羅されていて教えられる点がく、書きっぷりにも好感が持てます。憲法の役割は国の権力を縛ることにある、という通説に対し、それは絶対王制からの解放を目指した時代の古い考え方であって、現代の憲法は、国民がどんな国をつくっていくかの基礎となる法体系とみるべきである、という考えには同意します。しかし、いまの社会状況と改憲勢力の言動を考えると、とても改憲という気分にはなれません。改正してもよさそうな点があることは認めますが、メリットとデメリットを比較して私は反改憲です。2013/09/27

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