モンゴル帝国史研究 正篇―中央ユーラシア遊牧諸政権の国家構造

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  • サイズ A5判/ページ数 1045/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130210775
  • NDC分類 222.6
  • Cコード C3022

出版社内容情報

14世紀に成立したペルシア語史料の緻密な検証と考察を通して、モンゴル帝国の国家構造を解明した、世界に比類のない画期的研究。

14世紀初頭に成立した『モンゴル史』及び『集史』「モンゴル史」というチンギス・カン正嫡の王が口述し編纂をリードしたペルシア語史料の考察を通して,モンゴル帝国の国家構造を解明した,世界に比類のない画期的な研究.諸写本・諸系図比較の便を意図し,図表はオールカラー.

本書の眼目―従来のモンゴル帝国史研究の誤りの徹底的克服―
序章  糺すべき根本的な誤り
第一部 『モンゴル史』と『集史』「モンゴル史」
はじめに
第一章 I(イスタンブル)写本とT(テヘラン)写本
第二章 I写本を基準とするT写本以下の諸写本の変化
第三章 I写本における不整合等のT写本における調整
第四章 I写本の系図記事のT写本における改変
第五章 I写本の長文記事のT写本における削除
第一部の総括と第二部への展望
第二部 モンゴル帝国遊牧諸部族の「御家人」達
はじめに
第一章 チンギス家譜代の家人の家系の諸部族
第二章 チンギス・カンの先祖の時代以来の諸部族
第三章 敵対者のもとから早期に来降した諸部族
第四章 譜代の姻族とその親縁部族
第五章 戦わずに来降した諸部族
第六章 養子の家系の諸部族
第七章 敵対した諸部族
第八章 その他、情報の乏しい諸部族
第九章 『モンゴル史』におけるガザン・カンの口述の核心
結語 第一部、第二部の総括
第三部 中央ユーラシア遊牧国家史研究上の究極の課題
結語
註/あとがき/「御家人」索引/王族索引

【著者紹介】
志茂 碩敏
志茂碩敏:東洋文庫研究員

内容説明

モンゴル帝国史研究上の二つの決定的に重要なペルシア語史書、ガザン・カンの『モンゴル史』とオルジェイト・カンの『集史』「モンゴル史」を統轄的に検証し直し、「モンゴル系譜集」の記事をも全面的に参照して十九世紀以来のモンゴル帝国史研究の根本的な重大な誤りを徹底的に糺し、遊牧部族軍連合国家モンゴル帝国存立の根幹、即ち、モンゴル帝国の基本的な国家構造を具体的に明らかにすると共に、一連の考察を通して、従来の中央ユーラシア遊牧国家史研究を根底から構築し直す。

目次

糺すべき根本的な誤り
第1部 『モンゴル史』と『集史』「モンゴル史」(1(イスタンブル)写本とT(テヘラン)写本
I写本を基準とするT写本以下の諸写本の変化
I写本における不整合等のT写本における調整 ほか)
第2部 モンゴル帝国遊牧諸部族の「御家人」達(チンギス家譜代の家人の家系の諸部族;チンギス・カンの先祖の時代以来の諸部族;敵対者のもとから早期に来降した諸部族 ほか)
第3部 中央ユーラシア遊牧国家史研究上の究極の課題(従来の諸研究の根本的な誤り;現在に至るまでの研究状況と問題点;中央ユーラシアの遊牧国家とその継承国家の再検証)

著者等紹介

志茂碩敏[シモヒロトシ]
1941年福岡県生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業。東京大学大学院博士課程修了。博士(文学)。現在、公益財団法人東洋文庫研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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