北米インディアンの神話文化

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  • サイズ A5判/ページ数 413p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784120045370
  • NDC分類 389
  • Cコード C1014

出版社内容情報

〈現代人類学の父〉ボアズ。晩年の主著『人種・言語・文化』より、最重要論考を精選。精緻なフィールドワークから学の理論的射程まで。

内容説明

“アメリカ人類学の父”であるのみならず、現代人類学の父として、その礎を築いた大知識人。晩年の主著『人種・言語・文化』より最重要の論考を精選し、フィールドワークから、学の理論的射程まで、ボアズ人類学の真髄を伝える待望の邦訳。詳細な訳註とボアズの精神史的系譜を跡づけた解説を付す。

目次

第1部 人類学の方法(地理学の研究;民族学の目的;人類学における比較参照的方法の限界設定;民族学の方法;進化か伝播か;人類学研究の目的)
第2部 北米インディアンの神話と民話(民話と神話のジャンル的展開;インディアン神話の生成―北太平洋沿岸地帯の諸部族における神話生成過程の研究;未開の文芸ジャンルにおける様式的側面;未開の諸部族における来世観;クワキウトル族の社会組織)
第3部 言語文化と装飾芸術への展望(アメリカ先住民言語の分類;北米インディアン諸語の分類;北米インディアンの装飾芸術;アラスカで造られる針入れの装飾的意匠―合衆国国立博物館資料に基づく意匠様式史の研究)

著者等紹介

ボアズ,フランツ[ボアズ,フランツ] [Boas,Franz]
1858‐1942。「アメリカ人類学の父」にして現代人類学の創設者。ドイツ・ヴェストファーレン州ミンデンのユダヤ系の家に生まれる。ハイデルベルク、ボン、キールの各大学で物理学・地理学などを学んだのち、1年にわたるカナダ北東部バフィン島の地理および当地のエスキモーの生活調査を行う。ベルリン大学で民俗学者バスティアンの薫陶を受けながら地理学の私講師を務めたのち、1886年アメリカへ移住。『サイエンス』誌編集者、アメリカ自然史博物館の学芸員などを歴任し、1902年にはアメリカ人類学会を設立した

前野佳彦[マエノヨシヒコ]
1953年福岡県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。シュトゥットガルト大学哲学部博士(Dr.phil)。現在“文化記号塾”主宰

磯村尚弘[イソムラナオヒロ]
1975年愛知県生まれ。文化記号塾塾生。名古屋大学大学院国際言語文化研究科で学位取得後、大学非常勤講師

加野泉[カノイズミ]
1973年愛知県生まれ。文化記号塾塾生。名古屋大学大学院国際言語文化研究科博士後期課程在学中

坂本麻裕子[サカモトマユコ]
1980年大阪府生まれ。文化記号塾塾生。名古屋大学大学院国際言語文化研究科で学位取得後、早稲田大学オープン教育センター助手(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Koning

15
ボアズの原著から選択して訳したという本。19世紀末から20世紀に掛けてアメリカで人類学を生み出したと言って良い人物の仕事。優生学的なにやらが流行っていた時代に極めて現代的な価値観でもって北米先住民の言語と文化の研究をしたというのは凄い事だと思う。今読んでも確かに言語学的な細かな研究を除けば古さを感じさせない(逆にインフォーマントや滅びていないあれこれがある分生き生きとしたトコもある)というのはいいですな。で、タイトルになっている北米インディアンの神話文化の話は伝播の仕方であったり、類型の分類なんか(続く2014/02/23

roughfractus02

10
63編の論文からなる原書Race, Language and Culture (1940)の約3割が邦訳された本書だが、アメリカ人類学の基礎を作った著者の広範な業績が見渡させる構成(人類学の方法,北米インディアンの神話と民話,言語文化と装飾芸術への展望)である。著者は人類学を考古学、言語学、自然人類学、文化人類学の連携からなるとし、当時優生学に向かう科学主義的人種主義に反論して文化相対主義を主張した。本書では、文化と環境の関係から音韻や指示対象の多様性まで西洋的言語観を相対化する議論を辿ることができる。2024/02/29

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