新潮文庫
西南の嵐―銀座開化おもかげ草紙

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  • サイズ 文庫判/ページ数 305p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101328737
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

西南戦争が運命を塗り替えた。銀座に棲む最後のサムライ・宗八郎も悪鬼のごとき宿敵と対決の刻を迎える。熱涙溢れる傑作時代小説。

熊本、秋月、萩、次々と士族による乱が起こる。銀座に棲むサムライ・久保田宗八郎は西から吹く風に男たちの絶望のにおいを嗅いだ。そして西南戦争が勃発。友たる市来巡査も複雑な心境を抱え出征してゆく。ご一新から九年、命の捨てどころを探し続けた宗八郎。ふたりの女からひたむきな愛を受け取り、悪鬼羅刹の如き宿敵との対決に赴く。傑作の誉れ高き三部作、熱涙溢れる完結篇。

内容説明

熊本、秋月、萩、士族による乱が次々と起こる。銀座に棲むサムライ・久保田宗八郎は西から吹く風に男たちの絶望のにおいを嗅いだ。そして西南戦争が勃発。友たる市来巡査も複雑な心境を抱え出征してゆく。ご一新から九年、命の捨てどころを探し続けた宗八郎。ふたりの女からひたむきな愛を受け取り、悪鬼羅刹の如き宿敵との対決に赴く。傑作の誉れ高き三部作、熱涙溢れる完結篇。

著者等紹介

松井今朝子[マツイケサコ]
1953(昭和28)年、京都生れ。早稲田大学大学院修士課程を修了後、松竹株式会社に入社。歌舞伎の企画・制作にたずさわる。退社後は武智鉄二氏に師事し、歌舞伎の演出・評論などを手がける。’97(平成9)年、『東洲しゃらくさし』で作家としてデビュー。同年、『仲蔵狂乱』で時代小説大賞を受賞。2007年、『吉原手引草』で直木賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

42
面白かったです。士族による反乱、西南戦争。そんな中で見られる普通の人の気持ち。『西郷どん!』放送時に読んでいたら、歴史は違った表情を見せてくれたに違いありません。2022/02/25

紫陽花

41
西南戦争に関する話…。西郷隆盛、大久保利通、川路利良が勇しく登場するのかなということで読みました。が、ちょっと思っていた内容とは違っていたかな。松井さんの作品である「吉原手引草」の背景を西南戦争の時代に置き換えたような内容でした。綺麗な書き振りかもしれませんが、私としてはなかなか物語に入りきれませんでした。2020/04/25

サンディK32

15
絶句。誰か才能ある方に映像化してもらいたい。アイドルタレントは絶対ノーキャストで… 政治色の話題が多いのは、時代背景上もっともな事ですが、安保法案に揺れる現況に恐ろしくマッチメイクしてるのが、とても感慨深く、ストーリーに入り込めました。 維新直後にしては、鷹揚な連作に思えた内容が、最終作の驚異的な激烈たる臨場感。若干、ドラマチックに過ぎるかもしれませんが、非常に愉しめたのは、しっかり“カタルシス”が味わえた事によるものです。2015/09/22

ヨーイチ

13
幕末あどれさん(だっけ)から随分たった気がする。こういう形でふくらんで、終了はファンとしても感慨深い。比呂がどんどんいい役になっている。田原坂の戦闘描写は迫力満点。梨園がもはや影も形もないのは、ある意味作者の成長なのだろう。資料を誠実に盛り込んだデビュー作、仲蔵狂乱も素晴らしかったのだが。風太郎の明治物との比較は、作者にとって覚悟の上なのだろう。我儘を承知で、もっと書いてもらいたいと思う。2013/05/24

みかん

8
時代描写も着物描写も素晴らしい。でも、久保田宗八郎という人物像が三部作通して読んでもイマイチ伝わってこなかった。彼の世を拗ねた性格や、主人公であるのに台詞が少ないことも起因しているのかもしれない。たとえば地の文で若様や原(両方とも実在人物)について宗八郎目線で説明や描写がなされるのだが、これがまた実にひねくれている。ところで、最後のシーンがこの三部作最初の「銀座開化おもかげ草紙」の短編「明治の耶蘇祭典」の賛美歌のシーンから繋がってきているような気がして見事だなと思った。2014/03/09

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