新潮文庫<br> シネマの極道―映画プロデューサー一代

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新潮文庫
シネマの極道―映画プロデューサー一代

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  • サイズ 文庫判/ページ数 243p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101202365
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C0195

出版社内容情報

「仁義なき戦い」「極妻」シリーズといった昭和の傑作映画を何本も世に送り出した稀代の名プロデューサーが明かす戦後映画秘史。

東映入社以来、プロデューサーとして関わった映画は130本以上。深作欣二や五社英雄といった一癖も二癖もある名物監督を盛り立て、高倉健・菅原文太、藤純子・岩下志麻のような名優たちと組んで、「仁義なき戦い」や「極妻」シリーズに代表される昭和の傑作映画を何本も世に送り出した。さらにカンヌ映画祭をも制した稀代の映画人が明かす激動の半生記にして貴重な戦後映画秘史!

内容説明

東映入社以来、プロデューサーとして関わった映画は130本以上。深作欣二や五社英雄といった一癖も二癖もある名物監督を盛り立て、高倉健や菅原文太、藤純子や岩下志麻のような名優たちと組んで、「仁義なき戦い」や「極妻」シリーズに代表される昭和の傑作を数多く世に送り出した。さらにカンヌ映画祭をも制した稀代の映画人が明かす激動の半生記にして貴重な戦後映画秘史!

目次

カンヌ映画祭
昭和三十二年のビフテキ・サンド
東映城の下で
やくざ映画のカード
庶民の期待する映画
ネチョネチョ生きとるこっちゃ
姓は矢野、名は竜子
一九七三年一月十三日
撮れい、撮ったれい!
ナベさんの脚本家訪問〔ほか〕

著者等紹介

日下部五朗[クサカベゴロウ]
1934(昭和9)年、岐阜県生れ。早稲田大学卒業後、東映に入社。京都撮影所でプロデューサーとなり、’63年「変幻紫頭巾」でデビュー。カンヌ映画祭パルムドールを受賞した「楢山節考」など130本以上の映画をプロデュースした稀代のヒットメーカー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さよならキダ・タロー・寺

62
『仁義なき戦い』や『極道の妻たち』等、東映映画のプロデューサーだった著者の自伝的東映映画史(著者は2020年他界)。こんなのは面白いに決まっている。小林信彦はこの本を「比較的本当の事を書いてある」みたいな紹介をしていたが、それは『仁義なき』くらいまでの記述であろう。『鬼龍院花子の生涯』について「梶芽衣子から、この小説を読んでと言われ、映画化すると決めたが、配役で決裂」みたいに書いているが、梶芽衣子の著書には「企画書を出したら返事はなしのつぶて、しかしある日映画化決定と発表、日下部には会った事ない」との事。2021/09/26

matfalcon

51
高倉健がいた、藤純子がいた。菅原文太が、夏目雅子が、岩下志麻姐さんがやってきた。深作欣二組は今日も深夜作業をしていた…。「仁義なき戦い」を作り、やがてカンヌ映画祭を獲った名プロデューサーが明かす戦後映画秘史。2018/09/02

巨峰

41
仁義なき戦い!鬼龍院花子の生涯!楢山節考!極道の妻たち!の映画プロデューサーが語る一代記。映画くらいに面白いので、ぜひ映画化してくだされ♪チェックしてみたら制作担当映画のうち31本みていてその半数は映画館でみている私はええ客だと思う。ので少し辛口にいうと、この方が油にのりきっていたのは80年代ですね。90年代になるとこの方が起用した若手は、近藤真彦、高島政宏、南野陽子、山口達也、田村英理子、斉藤慶子、工藤静香。高島さん以外はテレビの人気者を連れてきただけで、自らスターを生み出す努力を止めたのは残念です。2015/11/21

ホークス

19
著者は時代劇黄金期末にプロデューサー修行に入り、任侠(高倉健等)、実録(仁義なき戦い等)、柳生一族、極妻等、東映で百本以上を担当した。この間邦画の年間動員は12億人から2億人に凋落。本書はその裏面史であり、著者の遺言書と言える。決して自慢話の羅列でなく、一つのメディア産業が様々な社会現象と綱引きしつつ変容する姿を渦中の実力者が語るのだから面白いに決まっている。又、ビデオやテレビ放映は眼中になく劇場動員に拘る著者は、経験に支配される平凡な人間でもある。毀誉褒貶激しい世界で足掻く男のユーモアとダンディズム。2016/04/24

hitotak

6
映画全盛期に時代劇で興業収入トップを走り、客が入らなくなると今度は任侠物、実録やくざ映画とあの手この手で映画を製作していくあたりは他にも色々出ている東映の内幕本で既に知っていることだが、この経緯があまりにも面白くて、知っていても何度でも読みたくなる。私にとっては最早講談話。岡田社長、映画監督や脚本家、俳優に製作スタッフと曲者揃いの多彩なキャラクターたちが映画作りに一丸となるあたりは下手な映画よりも面白い。現状では東宝に押されっぱなしの東映だけど、辿ってきた社史の波乱万丈さでは圧倒的に東映の勝ちだと思う。2018/06/18

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