日本語防衛論

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日本語防衛論

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093881760
  • NDC分類 810.4
  • Cコード C0095

出版社内容情報

英語がしゃべれれば幸せになるのか?

2011年4月より、小学5年生から英語教育が「外国語活動」という名称の正式科目となり、担任教師が英語の教師か否かにかかわらず週に数時間の英語を教えることになる。またユニクロ、楽天といったグローバル企業が2012年より英語を社内公用語にすると発表し、日本人だけ参加する会議でも英語を使用するほか、公式文章はすべて英語化することを戦略としてかかげている。
その一方で、このような英語偏重傾向の反動として、日本語教育を重視し、日本語を保護するべきだ、との意見が言語学者の間でも盛んになっているほか、「ニホン英語」(※日本語文法にのっとった間違いだらけの英語でもよしとする英会話中心主義の英語/例;複数、三人称単数のSは省くなど)を推進する教師を中心としたムーブメントも起こっている。
そこで本書では、朝日新聞(2010年9月3日オピニオン欄)で『(英語の)「幸せな奴隷」になってはいけない』(無自覚に“英語による支配"を受けている日本国語話者を指す)の記事が話題になった著者による「英語支配論」をわかりやすく展開し、経営者、教育者に警鐘を鳴らすだけでなく、一般読者にも危機感を抱かせる貴重な一冊。

内容説明

日本語を護る、日本を護る。英語がしゃべれれば幸せになるのか?楽天、ユニクロの社内英語公用語化に抗議文をつきつけた言語学者が、英語ストレス大国・日本を斬る。

目次

なぜ日本語を護らなければならないのか
第1部 英語ストレス大国・日本の現状―深化する英語支配、後退する日本語(日本語は亡びるのだろうか?―英語の充満と日本語の後退;英語社内公用語化の衝撃―「英語オンリー」か「日本語プラス英語」か?;英語が格差を生み出している―英語が「上位言語」、日本語が「下位言語」;英語教育の早期化と英語による英語教育―「英語が主、日本語が従」への道;国際英語―「第二の英語」の脅威)
第2部 言語防衛論―日本語を護るための言語理論と、五つの戦略(言語防衛理論―なぜ日本語を護るのか?;日本では日本語を使おう―言語防衛戦略その一;日本語本位の教育の確立―言語防衛戦略その二;日本語を国際語にする―言語防衛戦略その三;「日本語保護法」で日本語を護れ―言語防衛戦略その四;日本をもっと宣伝せよ―言語防衛戦略その五)
「平成鎖国」戦略―日本の主体性を貫け!

著者等紹介

津田幸男[ツダユキオ]
1950年、神奈川県生まれ。現在、筑波大学大学院人文社会科学研究科教授。1985年、南イリノイ大学スピーチ・コミュニケーションPh.D.。2003年、韓国嶺南大学校にて講義、2007年サンマテオ大学でフルブライト・スカラー・イン・レジデンスとして講義ほか、各国にて講義・講演活動を行なう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さきん

24
日本語が英語に取って代わられてしまうのではないかという危機を検証し,言語という単なるツールに止まらないものの見方や価値観を形づくる文化をいかに守っていくか考える内容。著者の主張には大いに賛同したい.私も日本語を意識して、噛み締めるように使い,さらに方言や少数言語もできる範囲で利用していきたいと考えている.感情に訴えているきらいもあり,英語を推進している人々には,効かないような気はする.2016/12/12

reur

1
最近のテレビでは良く解らない言葉をアナウンサーすら使う。 多くのマスコミは外国勢力のヒモ付きだからだ。 この実感を裏付けられる話。 日本語に翻訳して使えば良い様な言葉すらいちいちカタカナ表記される。 仕事上、拙い外国語を使う事もあるが体力的にも精神的にも疲れるのは多くの言語が攻撃的(自己の権利主張をする)目的で使用されるからだと納得する。 相手を気遣う言葉がこれほど発達している日本語という言語は世界に誇れる財産だと思う。 それを守っていく為にはやっぱり教育勅語は復活させた方が良いんじゃないですかね。2012/03/02

イカ男

0
著者は、10年間でも20年間でもいいから鎖国を実施して、外からの刺激を最小限度にして、自らを振り返る時間を持って、すこし休もうよとの提案です。このような提案は非現実的と批判することは容易ですが、では、毎年3万人の自殺者の原因がどこにあり、効果的な対策はあるのか、の問いに答えることができない現実。村上春樹氏の言葉に「問題は、社会のメイン・システムに対して「ノー」と叫ぶ人びとを受け入れることのできる活力のあるサブ・システムが日本の社会に選択肢として存在しなかったことにある。」今も、このような選択肢はない。2011/09/14

kozawa

0
この本を読み始めたのは手違いだったけどまぁ最後まで読んだ。この手の分野の素人からするとあまり知らない話題や頷く話題がまったくないわけではないという位には楽しんだ。といっても日本で英語信仰が進むと日本語が簡単に滅ぶみたいな論調の軽薄さ始め首をかしげたくなる部分の方が多いわけで。『日本語が亡びるとき』やら『国家の品格』まで持ち出しているところからして、この人の言いたいことの方向性はだいたいわかるというかなんというか。おなかいっぱいなのでもういいです。2011/07/01

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