出版社内容情報
ソ連研究の本拠地、計画経済の立案部隊となり、戦後日本に経済成長をもたらした影の立役者と評される元祖シンクタンクの全貌を明かすソ連研究の中心地であり、満洲国建国に際して経済計画の策定に注力。日中戦争期には占領地の宣撫工作と調査活動とともに、日中戦争の行方を予測する総合調査までも担った。アジア太平洋戦争開戦後は、ビルマ・マラヤの調査までも手がけたが、関東憲兵隊との摩擦により機能停止に。満鉄調査部の活動は、いまでは「日本初のシンクタンク」と評され、そのエッセンスが戦後の経済発展やアジア研究に大きく寄与した。その全貌を明かす。
はじめに──「元祖シンクタンク」としての満鉄調査部
序 章 満鉄調査部の誕生
第一章 調査機関とロシア革命
第二章 国益と社益の間で
第三章 満鉄調査部と日中戦争
第四章 満鉄調査部事件の真相
第五章 それぞれの戦後
補 論 満鉄調査部と戦後の日本社会
主要参考文献
関連年表
あとがき
学術文庫版あとがき
小林 英夫[コバヤシ ヒデオ]
著・文・その他
内容説明
創設時はソ連研究に注力し、満洲国建国に際しては経済計画を策定。日中戦争期には占領地の宣撫工作と調査活動とともに、戦争の行方を予測する総合調査までも担った。太平洋戦争開戦後、関東憲兵隊との摩擦により機能停止。しかし終戦後そのエッセンスが経済発展やアジア研究に大きく寄与した。元祖シンクタンクと評される満鉄調査部の全貌に迫る。
目次
序章 満鉄調査部の誕生(満鉄の誕生;総裁後藤新平 ほか)
第1章 調査機関とロシア革命(初期・満鉄調査部の活動;ロシア革命と満鉄調査部)
第2章 国益と社益の間で(採算と社業重視の調査活動;満州事変後の満鉄調査部 ほか)
第3章 満鉄調査部と日中戦争(華北分離工作;日中戦争下の大調査部)
第4章 満鉄調査部事件の真相(「満鉄マルクス主義」の形成と展開;関東憲兵隊と満鉄調査部部事件 ほか)
第5章 それぞれの戦後(敗戦;ソ連による満鉄施設の搬出 ほか)
補論 満鉄調査部と戦後の日本社会(満鉄調査部略史;満鉄調査部と戦後社会)
著者等紹介
小林英夫[コバヤシヒデオ]
1943年東京都生まれ。東京都立大学法経学部卒。駒澤大学経済学部教授などを経て、早稲田大学名誉教授。専攻は日本近現代経済史、アジア経済論、植民地経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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