内容説明
貿易会社に勤める主人公に日常を東南アジアを舞台に描いた表題作「田園風景」、知り合いのアメリカ人夫婦の子供を預かる話「夏野」「向かいて聞く」、ほかに「コネティカットの女」「土手の秋」「寒桜」など九篇。明瞭な日常風景が、抽象世界へと転化し、人間の存在が、描かれる風景に同化し吸収されてゆく独得の世界を展く傑作短篇小説集。野間文芸賞受賞。
著者等紹介
坂上弘[サカガミヒロシ]
1936・2・13~。小説家。東京生れ。1954年慶応義塾大学哲学科入学。在学中山川方夫の推輓で「三田文学」に作品を発表、芥川賞候補となる。56年11月号から一年間江藤淳と三田文学編集担当。59年「ある秋の出来事」で中央公論新人賞受賞。60年慶応大学卒業後理研光学(現・リコー)に入社(95年退社)、文学活動も続ける。70年『野菜売りの声』刊行。76年アイオワ市に4ヵ月滞在。81年『初めの愛』で芸術選奨新人賞、92年『優しい碇泊地』で読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞、『田園風景』で野間文芸賞、97年「台所」で川端賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
- 韓国社会の歴史人類学