講談社学術文庫
ヨーロッパ人の見た幕末使節団

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  • サイズ 文庫判/ページ数 271p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061598881
  • NDC分類 210.59
  • Cコード C0021

内容説明

一八六二(文久二)年、欧州に向けて幕府から派遣された文久使節団。正使竹内下野守保徳以下三八名の団員には若き日の福沢諭吉、福地桜痴、箕作秋坪、松木弘安なども含まれていた。訪問先の文物に旺盛な好奇心を示し、礼儀正しくも忙しく見学してまわる一行。現地の目に「初めての日本人」はどう映ったのか。英・独・露の報道からその反響を探る。

目次

第1章 イギリスにおける使節団―「冷静で、礼儀正しく、威厳のある態度」(幕府による初の公式訪問;ロンドンまでの使節団;日本に対する関心;イギリス到着;国際博覧会と使節団;日本の展示場;日本人の芸術観;ロンドンでの見聞;イングランド北部への旅;ロンドンからオランダへ)
第2章 ドイツにおける使節団―好奇の目で迎えられる「異国の殿方たち」(ドイツ最初の一日―ラインラント;ベルリンでの日々)
第3章 「ベルリンの日本人」―歓迎され、風刺された使節団(国内にある外国―一八六二年頃の日本の情勢;新聞雑誌の報道;反響―ドイツ人の日本観)
第4章 ロシア・ペテルブルクにおける使節団―真面目な守旧派と陽気な進歩派(バルト海を一路ロシアへ;ペテルブルクへの到着;冬宮での謁見;イズレルの祝賀興行の見物;軍港クロンシュタットの見学;使節団の出発;日本・日本人の紹介)

著者等紹介

鈴木健夫[スズキタケオ]
1943年東京生まれ。早稲田大学教授。専攻は西洋経済史

スノードン,ポール[スノードン,ポール][Snowden,Paul]
1946年ダービー生まれ。早稲田大学教授。専攻は比較言語学、比較文化

ツォーベル,ギュンター[ツォーベル,ギュンター][Zobel,G¨unter]
1939年デュイスブルク生まれ。早稲田大学教授。専攻は比較演劇(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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sibasiba

13
幕末使節団の欧州現地での新聞などの報道から見たサムライたちの姿。日本人の外見を女性的と評したり「真珠でも宝石でも飾られていない」単彩の衣服についてのあれこれから衣服についての美意識の違いも面白い。リヴァプールの新聞でバターを宣伝するため使節団を利用した偽手紙の投書がやたらと凝って愉快。クルップ社総帥が日本に売り込みを掛けようとしたのは興味深い。ハンザ諸都市の文字が出てきてまだドイツ統一されてないことに気付く。ロシアの記述が少ないのが残念。次は使節団視点の本を読もう。2013/12/13

壱萬弐仟縁

3
ヨーロッパに派遣されたのは、30歳前後の人たちがかなり多い。1862年の文久年間で福澤諭吉は27歳であったようだ(14ページ)。使節団の様子は新聞記事にもなっているようだ。彼らの素早い動きや、観察眼、熱心さなど賞賛されている(85-86ページ)。勤勉さが窺い知れる。近代化に対する勉強して来ようとか、貪欲に吸収して来ようとか、いうような行動であった。今の学力低下の子どもたちに推薦したい本。君達にはハングリー精神がないのか、という意味でである。ドイツでは小柄できれいな歯の精悍な表情を伝える(109ページ)。2012/09/22

読書忍

1
パラーっと読みました。新聞社によって日本人の受け止め方がちがう。「背が低くてこの国の婦人は気の毒である」って書いた記者おもろいですねw2012/12/02

雪町

0
幕府から欧州に派遣された文久使節団の姿を、英独露の報道から窺う本。欧州から見た日本人の印象と、日本人が後学のために訪れていた場所が、興味深かった。2014/03/16

まふ

0
期待していたよりはもうひとつ満足度が低かった。文久2年1862年に派遣された条約延期交渉のための徳川幕府使節団のヨーロッパにおける反応を記したものである。初めて日本人を見たヨーロッパ人の反応である。これは早稲田大学が自分たちで研究した成果であり、福澤諭吉が活躍した時代の研究をするという試みは評価できる。2008/09/14

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