講談社学術文庫
天皇制国家と宗教

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 291p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061598324
  • NDC分類 165.9
  • Cコード C0114

内容説明

「戦後政治の総決算」とは宗教において何を意味するのか。キリシタン弾圧、仏教への打撃政策、民間宗教の禁圧等により、天皇中心の神道的国民教化に乗り出した明治政府。やがて国家神道は全国民に強制され、昭和期に入ると、政府は治安維持法と不敬罪を武器に宗教弾圧を繰り返し、屈した宗教は戦争協力に狂奔した…。維新から敗戦までの歴史を通じて「国家と宗教」を問い直す。

目次

序章 幕藩体制下の宗教
第1章 明治維新と宗教政策の変転(神仏分離と神道国教化;排仏毀釈運動;排仏毀釈の高揚と終熄;浦上事件とキリスト教の解禁;大教宣布と国民教化;神仏合併布教と民衆宗教の弾圧)
第2章 国家神道の確立と近代天皇制(祭祀と宗教の分離;教派神道の独立と天理教弾圧;皇室祭祀の新定;帝国憲法と宗教制度;日清・日露戦争と靖国神社;神社制度の整備)
第3章 宗教国家としての大日本帝国(不敬罪による宗教弾圧;近代の創建神社;践祚・即位式・大嘗祭;昭和の大礼と神社対宗教;海外神社の創建;治安維持法による宗教弾圧;宗教団体法と神祇院)
終章 日本国憲法と信教の自由

著者等紹介

村上重良[ムラカミシゲヨシ]
1928年、東京生まれ。1952年、東京大学文学部宗教学宗教史学科卒業。慶応義塾大学講師。専攻は宗教学。1991年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

可兒

2
天皇制や国家神道といった語の意味が問い直されるまでもなく当たり前に使われていたころの本。まえがきで強調されていた「帝国憲法への回帰」や「軍事大国化」「天皇元首化」の動きは遅々として進んでいないが、ともあれ戦前日本の宗教政策を概観するにはとてもよい一冊。難癖をつけるとすれば、国家神道構造の内側から発された声がほとんど無視されている気がするところか2012/08/25

★★★★★

0
近代日本の宗教政策史を知る上で基本の一冊。2008/11/04

たかボー

0
面白い!天皇制にも日本における宗教にも興味があり手に取った。日本人の不思議な宗教観、イデオロギーを形成しているものとは何か。「神道とは」「明治維新後における国家神道の成立、その働き」「国民教化運動」「他の宗教に対する弾圧、扱い」「靖国神社」などなど、神道についての理解を深められる。明治維新後の日本は欧米に並ぶため人民の思想統一を画策し、その為に国家神道が創出、全国民に強制された。天皇制や神道が今でも日本人のイデオロギーを形成していることは疑いようがなく、それらについてより学びたくなること必至の良書。2018/03/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/73649
  • ご注意事項

最近チェックした商品