内容説明
能は六百年前にすでに人気を競う「市場」にさらされ、世阿弥は競争に勝つ戦術書として『風姿花伝』をはじめとする伝書を書いた。「初心忘るべからず」に代表されるその言葉は、能役者が試練を乗り超えるためのものだが、現代人の心にも深く響く。イノベーターだった世阿弥の能のを創造する手法は、ビジネスや人生の局面を打開するヒントに満ちている。
目次
第1章 世阿弥の言葉(「初心忘るべからず」;「命には終わりあり、能には果てあるべからず」;「時節感当」 ほか)
第2章 人生のシステム(「心のままに」―幼年期;「時分の花」―少年期前期;「花失せたり」―少年期後期 ほか)
第3章 世阿弥の創造性(「その名は我と」―「驚き」の発見;「時雨降る旅衣」―旅への誘惑;「みな名所にてぞ候らん、御教へ候へ」―パノラマ手法と名所教え ほか)
著者等紹介
土屋恵一郎[ツチヤケイイチロウ]
1946年生まれ。明治大学法学部卒業。同大学院法学研究科博士課程単位取得満期退学。明治大学法学部教授。専攻は法哲学。芸術選奨選考委員(古典芸能部門)、芸術祭審査委員(演劇部門)を歴任した能楽評論家でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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