出版社内容情報
政治理念は「政治は生活を守るためにある」。金権政治を許さず女性の基本的人権と恒久平和を守ろうとした、かの人から引き継ぐものは? 「安倍一強支配」にあり、真の女性の政治参画が求められるいま、再評価を行う。
内容説明
「政治は生活を守るためにある」を政治理念とした市川房枝(一八九三~一九八一)。金権政治を許さず女性の基本的人権と恒久平和を守ろうとした彼の人は、どのように誕生し、自民党の戦前型社会への回帰政策に対峙したのか。わたしたちはその遺産をどう引き継いだらよいか。「安倍一強支配」にあり、真の女性の政治参画が求められる今、再評価を行う。
目次
序章 婦選運動と戦争―政治家への道程(戦前―保守的社会で婦選運動をはじめる;準戦時期―「日本型ジェンダーの政治」を編み出す;戦時期―「帰還の灯」のともし方)
第1章 金権選挙と政治に挑む―議会制民主主義を機能させる(参議院議員市川房枝の誕生;金権選挙に挑む;金権政治に挑む;「ストップ・ザ・汚職議員」運動への軌跡)
第2章 保守的女性観に立ち向かう―人権を守る(女性の基本的人権を守る闘い;第二波フェミニズム運動の流れに棹さして)
第3章 自主独立の道を模索する―恒久平和の希求(戦前型体制の復活に抗い、改憲の動きを阻止する;他国の戦争に巻き込まれず、「紛争の原因」をつくらない)
終章 市川レガシーを読み解く―歴史の教訓(五五年体制の崩壊―「政治は生活」が浮上するとき;選挙と世論が政治をつくる―追求し続けた政治教育;終わりに代えて―女性と政治参画の意味を問う)
著者等紹介
進藤久美子[シンドウクミコ]
1945年生れ。ペンシルヴァニア州立大学大学院歴史学研究科修士課程修了(M.A.)、立教大学大学院文学研究科博士課程満期退学。元東洋英和女学院大学国際社会学部教授。法学博士。専攻はアメリカ史、ジェンダー・スタディーズ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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